今調査は8月28日から30日までの間、インターネット経由で東京、千葉、埼玉、神奈川、大阪、京都、奈良、兵庫在住の15歳以上に対して行われたもので、有効回答数は400人。男女比は1対1で年齢階層比は10・20・30・40代と50歳以上で均等割り当て。

調査母体に対して、利用したことがあるファストフードと、そのファストフード店のメニューが好きかどうかを尋ねたところ、利用した人がもっとも多いのは[マクドナルド(2702)] 、ついでケンタッキーフライドチキン、ロッテリアの順となった。一方で利用した人に「その店のメニューが好きか」を尋ね、利用した人のうちどれだけの割合で好まれているのかを計算したのが次のグラフ。

メニューが好きなファストフードチェーン(複数回答、上位五位のみ)

利用経験者はマクドナルドより少ないが、メニューの好まれ具合ではモスバーガーがトップについている。実に6割以上のモス利用者が「モスのメニューは好き」という、満足度の高さを示している。フレッシュネスバーガーは利用者こそ非常に少ないものの満足度は高く、モスバーガーに次ぐ値を見せている。ここ数年の間、モスバーガーの味は以前と比べて落ちたのではないかという意見を良く耳にするが、人気の高さは相変わらずのようだ。

一方、利用率ではトップを行くマクドナルドも、メニューの満足度では43.6％とモスバーガーやフレッシュネスバーガーには及ばない。この状況は、利用者数ではマクドナルドの背を見て走るケンタッキーフライドチキンも同じようなもの。

「卵とニワトリの話」ではないが、「元々メニューを優先してモスバーガーを選んだからモスバーガーの満足度が高い」「マクドナルドやケンタは『メニューの好まれ度は二の次』(スピードや価格など他の項目を優先)」、だからモスの満足度が高く、マクドナルドやケンタは今ひとつという結果が出た、という考え方もある。いずれにせよ、モスバーガーのメニューが多くの人に愛されていることに違いは無い。

メニューの満足度以外の「何か」がマクドナルドやケンタの特徴でありお客を引きつける魅力である以上、それを捨ててまでメニューの満足度を高めるのは、経営戦略的にリスクが高すぎる。とはいえ、「今まで以上のステップアップ」をこれらのチェーン店が考えているのなら、「メニューの満足度」について考察する価値はあるのかもしれない(……マクドナルドが最近多種方面に新メニューを展開しているのは、それが原因なのだろう)。

ちなみにグラフは満足度上位五位のみ作成したので名前が挙がっていないが、利用者数ではモスバーガーに次ぐ値を示しているロッテリアは、メニューへの満足度はわずかに14％。色々と努力が必要だと思われる。