昔「オヤジ」で今「●×」!? 「地震・雷・火事」に続く心配事
2008年09月08日 08:00
明治安田生命保険相互会社は8月28日、災害に関するアンケート調査結果を発表した。それによると、通常の災害の代表格とそれに加えて怖いもの・不安に感じることの表現として使われる「地震・雷・火事・親父」について、現在では「地震・雷・火事・老後の生活」を挙げる人が最も多かったことが明らかになった(発表リリース)。
スポンサードリンク
今調査は8月7日から11日までの間、インターネット経由で20~59歳の男女に対して行われたもので、有効回答数は1199人。男女比は601対598、年齢階層比は20・30・40・50代でほぼ均等割り当て(全階層で300±4人)。
自然災害などで怖いもの、心配しているものの代表格として「地震・雷・火事・親父」という言葉がよく使われるが、最後の「親父」は自然災害以外の「怖いもの」の代表格だった。そこで今調査では自然災害以外の「現在不安に感じていること」について尋ね、現在の不安に思うことの「親父」的ポジションについて尋ねたところ、トップについたのは「老後の生活」で67.3%だった。
自然災害以外に不安なもの(複数回答、上位十位のみ抜粋)
次ぐ怖いもの
昔「オヤジ」で今
「老後の生活」
全体的な順位としては「老後の心配」に続き「家族の健康」「自分の健康」「食品の安全性」の並び。特に前者三つは50%を超えており、過半数の人が「地震・雷・火事」と並び「老後の心配」「家族の健康」「自分の健康」を不安視していることが分かる。
特にトップの「老後の生活」は20代でも男女それぞれ48.3%・61.4%と高めの割合で、歳を経る毎にその値は増加している。状況が近づくにつれて、不安・懸念へのリアリティが増すことでますます心配がかさむのが理由だと思われる。ただ「老後の生活」ではややしまりが悪い。語呂合わせをよくするために表現を多少変えれば、現在の「不安なものの代表」は「地震・雷・火事・老後」ということになる。
一方「家族の健康」は自分の周囲に子どもがいることが多い年齢層30~40代に、特に多い傾向がある。また、「仕事・リストラ」など現場に立たされる場合が男性の方が多い項目を除けば、全般的に女性の方が不安の度合いが多いのも特徴のひとつ。
昔の言い回しで当てはめられていた「親父(オヤジ)」は単に不安・心配・怖いだけでなく、畏怖されるべきもの(恐怖に敬意が加わる)・後々から考えればプラスとなりうるもの、という意味合いが込められていた。しかし今調査結果の上位にはいずれも単なる「出来れば避けたいもの、避けるべきもの」しか顔を見せていない。
要はそれほど世の中全体に、余裕がなくなってきたのだろう。順位としては「老後の生活」がトップだが、実はこの順位が現している状況そのものが、もっとも不安に感じる事柄、と見ることもできるだろう。
スポンサードリンク
ツイート