あの「ゾウのマーク」のテレビCMで知られる松本引越センター、民事再生法申請

2008年09月20日 12:00

松本引越しセンターイメージ引越し業界では大手で「ゾウのマーク」などやテレビCMで有名な「松本引越センター」は9月19日、大阪地方裁判所に民事再生法の適用を申請し、受理されたと発表した。負債総額は約50億円。現在再建に向けてスポンサー企業の選定を進めており、今後も営業は継続される。従業員も引き続き雇用されるもよう(帝国データバンクの該当データ)。

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記事執筆時点の「松本引越しセンター」公式サイト
記事執筆時点の「松本引越しセンター」公式サイト

松本引越センターは1961年に設立。当初は一般貨物の集配業務をしていいたが1982年頃からは引越し業務に特化。「ぞうのマークの引越し便」などをキャッチフレーズとし、テレビCMなど(あの「きりんさんは好きです、でもぞうさんはもっと好きです」)で積極的な広報戦略を展開。首都圏や関西圏を中心に引越し事業を押し広げ、フランチャイズ店による出店も加速。最盛期の1998年には売上規模で引越し専業業者内では5位、専業以外を含めると7位にまで成長した。

しかし1989年には相次ぐ違法行為・処分行為が発覚。さらに2001年にはオーナー一族による手形乱発事件が発生し信用不安を引き起こす。金融機関の支援を受けて一時経営は立ち直ったかに見えたが、2007年の社長交代劇の中での人事抗争、その上創業者の松本博文氏による個人名義の手形に対する無断裏書保証問題が発覚し、さらなるイメージダウンとなるなど、風評被害・信用力低下を加速する事態が相次いで発生。それに加えて原油高による採算性の悪化、同業他社との競争激化で資金繰りが悪化し、自主再建が困難となった。

一時はあのテレビCMを良く見かけただけに、同社の破綻は驚きを隠せない。今後も引越し業界の再編は続くのだろうか。

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