タクシーの全面喫煙、9割が賛成。喫煙者でも6割は「やむなし」
2008年09月23日 12:00
情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは9月22日、タクシー社内における全面禁煙に関する調査結果を発表した。それによると全体では9割がタクシーの車内での禁煙に賛成していることが明らかになった。さらに喫煙者に限定しても6割が賛成しており、閉じられた空間であるタクシー内における禁煙制度への理解がすすんでいるようすがうかがえる(【発表リリース】)。
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今調査は9月5日から9月8日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員に対して行われたもので、有効回答数は404人。男女比は55.2対44.8。年齢構成比は20代13.4%、30代51.7%、40代27.7%、その他7.2%。
タクシー内部は運転手と乗客という、まったく縁のない第三者同士が自動車の車内といった閉じられた空間内で長時間を過ごす。そのため、閉鎖空間内の喫煙は常に問題視されてきた。運転手が喫煙家で乗客が非喫煙者だった場合は非常にイヤな思いをするどころか乗ること自体が疎まれるし、逆の場合は運転手が副流煙による健康問題を気にしなくてはならなくなる。またタバコのニオイは車内に染み付きやすいため、一度車内で喫煙されると次の乗客が入りにくくなるという難点もある。
特に乗客・運転手の健康問題の観点から、現在では多くの都道府県でタクシー内全面禁煙制度が導入されている。このような流れに対し、調査母体においては全体の9割近くが賛成の意を持っているようだった。
タクシーの全面禁煙に賛成か反対か
どの階層でも賛成が多数を占めているが、中でも女性の賛成票が多いのが目に留まる。女性に限れば実に93.4%と9割強の人がタクシー内の禁煙に賛成をしている。同調査では事前の問い合わせとして「タバコを吸うか否か」についても聞いており、男性の喫煙者が28.3%だったのに対し女性は9.9%しかいなかった。女性に喫煙者が少ないからこそ、タクシー内全面禁煙に賛成する女性が多いのかもしれない。
それでは年齢・性別ではなく、喫煙者・非喫煙者毎に「タクシー内全面禁煙」について賛否を聞いてみたらどうだろうか。やはり喫煙者から見れば「全面禁煙などとんでもない」と思う人が多いのだろうか。
タクシーの全面禁煙に賛成か反対か(喫煙者・非喫煙者別)
喫煙者に限って問い合わせても、6割の人が「タクシー内全面禁煙」には賛成の意を示していた。タクシーという特殊な閉鎖空間内における喫煙への問題点を、喫煙している人も十分理解し、喫煙できなくても仕方ないという認識が広まっているようだ。
ジョンソン・アンド・ジョンソンの調査では、むしろタクシー運転手の間で「全面禁煙」への反発が強かったものの(タクシー業務は過酷な場面が多く、ストレス解消の手段として喫煙も選択肢の一つとして用いられている)、禁煙後は「禁煙賛成」という意見が増えている(【「禁煙化して良かった」タクシー運転手も禁煙化支持率高まる】)。乗客サイドから見ても、喫煙派の中にも多くの人が「全面禁煙に賛成」しているのは、タクシーの全面禁煙が普及し始めているからかもしれない。
(最終更新:2013/08/03)
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