小学校から英語教育、大人も子ども意見は同じ。7割強が……
2008年09月17日 19:40
NPO法人の現代用語検定教会は9月5日、小学生の英語授業に関するアンケートの結果を発表した。それによると、2009年度から学校の判断で小学五年生から英語の授業が行えるようになったことについて、全体では7割強が賛成をしていることが明らかになった。やや子どもの反対意見が多いものの、それでも賛成が7割を超えており、「小学校からの英語の授業」はおおむね好意的に受け止められていることが分かる(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は8月16日から31日の間、逓信総合博物館「ていぱーく」で開催された「サマーフェスティバル」に来場した親子を対象に、実際に自分が持つ意見の上に意思表示のシールを貼ってもらうことで投票が行われたもの。投票に参加した子どもは小中学生、大人はその保護者となる。有効回答数は大人が729人、子どもが622人、男女比・年齢階層比は不明。
小学校における英語教育については、2008年3月に公示された学習指導要領で「小学五年生からの英語必修化」が定められている。ただし移行期間を踏まえ、2009年度からは「学校の判断」、2011年度からは「全小学校」で、となっている。
現時点における小学校での英語教育への賛否意見は次の通り。
小学校で英語の授業が始まることについて
同じ場所で質問された携帯電話保有への設問と違い、親も子も設問内容には肯定的な意見が多いのが特徴。「勉強しなければならないことが増えるからイヤだな」という子どもばかりかと考えられたが、子どもの反対意見としては単にキライだからやりたくないというばくぜんな嫌悪感による反対が多いとのこと。一方保護者からは「まずは日本語をしっかりと」という意見が圧倒的な数を占めている。
小学高学年の英語教育には
大いに賛成。
一方でベースとなる日本語の
教育も怠らないように
注意する必要がある。
賛成票の意見は多種多様だが、子どもは興味深さから学んでみたいとする意見がある。また大人は「これから英語は絶対必要だから、現状の『中学から』では遅すぎる」と将来に向けた展望を認識した上で積極的な導入を賛成する人、さらには一歩先んじて「すでに英語授業は行われている」という意見すらあった。
英語はとりわけ「概念」を身につけた上で、「慣れ」と「記憶力」が必要になる。そのためには出来るだけ早いうちに、たくさんの英語に触れておいた方が良い。頭が柔らかいうちに「英語とはこういうもの」という骨組みを理解しておけば、「日本語との違いから生じる違和感、そしてそこから派生する学び難さ」という高いハードルをパスすることができるからだ。子どもも多くが賛成しているのなら、小学校の高等学級からの英語導入はどしどし行うべきだろう。その他にもラジオ・テレビの講座などほぼ無料で利用できる教材を使い、英語に慣れ親しんでおけば、「ずいぶんと」英語課程は楽になるはずだ。
その一方一部の保護者が心配から来る「まず日本語をしっかりと」という意見もまたしかり。英語を話せても日本語が不十分ではあまりにも格好が悪い。日本語の勉強時間を削ってまで英語を学ばせる、といった学習プログラムを自宅で組むのは避けた方がよいだろう。むしろ英語と日本語を対比させ、共に勉強させるという手も考えるべきかもしれない。
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