小学低学年の3割強は「メールはダメ!」・高校では約半数が「把握してない」~携帯電話をめぐる親心
2008年09月25日 12:00
情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアはレシピサイト「スピードクッキング」のワイズスタッフと共同で、小中高の子どもを持つ親を対象に「子どもの携帯電話使用に関する意識調査」を実施、9月24日にその調査結果の一部を発表した。それによると、子どもに与えた携帯電話のメール利用について、小学校低学年では3割強が「メールそのものを使わせていない」と回答していることが明らかになった。また子どもの成長と共にメールの利用数は増える傾向にあるが、それ以上に「どのくらい使っているか分からない」の値が増え、大きくなるに連れて子どもの携帯電話の利用実情をつかみにくくなる親の実情がかいま見れる結果が出ている(【発表リリース】)。
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今調査は9月5日、「スピードクッキング」登録会員の中で小中高の子どもを持つ親に対して行われたもので、有効回答数は288人。男女比は9.7対90.3、年齢階層比は30歳未満が2.4%、30代が33.3%、40代が54.5%、50歳以上が9.7%。回答数がやや少な目のため、多少のぶれが生じている可能性があることを考慮してデータを見る必要がある。
子どもに与えた携帯電話における、その携帯電話のメール利用頻度を尋ねたところ、全体では1日1~9通の範囲に52%が収まる結果となった。残りはヘビーユーザー、利用禁止、把握できず。
自分の子どものメール利用頻度はどれくらいか
このデータも「子どもの」年齢階層別に見ると興味深い、そして子を持つ親の複雑な心境・環境がおぼろげながら見えてくる。
・小学生は「メール使用不可」「ごく少数の相手(親や兄弟)のみに許可しているからか、件数が非常に少ない」
・子どもの成長につれてメールの利用数は増加する。
・ 〃 子どもがどれくらいメールを使っているのかが分からない、つまりプライバシーの問題などで子どもから拒否されたり気づかうあまり、子どもの携帯電話の利用実情が把握できない親が増えている。
保護者の約半数は
「子どもの携帯電話の
利用状況を把握できない」
状態にある。
小学生における携帯電話の給付目的は、主に「安否確認」にある。音声でやり取りしたり、GPSで位置確認が出来れば事が足りる。「メールなど必要ない」と考え、禁止する親も多いのだろう。また、メールのやり取りで「安否確認」をする場合も、他人とのメールの必要はないため、件数は少なくなる。
ところが早い子どもでは小学高学年から、保護者以外の第三者、具体的には周囲の友達や見知らぬネット経由での知り合いへのメールの機会が増え、必然的にメール件数も増加していく。さらに上記理由にもあるように「子どものプライバシー」が大きな壁として立ちはだかり(親が気兼ねするか子どもが拒絶するかはケースバイケースだが)、子どもが携帯電話をどのように使っているのか把握できない親が増加することになる。同一情報ソースの別記事でも触れているが、子どもの成長と共に親の「携帯電話を与えたことによる満足感」が減少する大きな要因がここにあるのだろう。
携帯電話の利用状況が
把握しにくくなる。
それが保護者にとって
「携帯与えてよかったのかな」
という疑問・不満をもたらす。
昔の事例に例えれば、手紙や日記の中身を親に見られたら子どもは立腹するに決まっている。そのように考えれば保護者が子どもの携帯電話のメールをチェックできないのは(子どもが拒否するのなら)仕方ないのかもしれない。しかし【女子高生 ケータイ利用は 一日2時間 寝る間も惜しんで メールで やりとり】や【中学2年の16%が「ケータイで1日51通以上メールのやり取り」】にもあるように、携帯電話のメールの魅力は子どもにとってやや過剰に反映される面もある。あまりにも熱中しすぎに見えたり、電話料金(やパケット量)が過大なら、注意や規制が求められることだろう。
もちろんその時も、しっかりとした理由を説明して、なぜ注意・規制するのかを理解させる必要があることはいうまでもない。
(最終更新:2013/08/03)
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