2008年8月度のコンビニ売上高は天候不良なれど「タスポ特需」継続で既存店は5.3%のプラス

2008年09月23日 12:00

コンビニイメージ日本フランチャイズチェーン協会は9月22日、2008年8月度におけるコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによると8月は天候が不良でアイスクリーム、ソフトドリンクなどの売れ筋商品の不調が目立つ一方、成人識別たばこカード「タスポ」の影響を受けて来客数やたばこの売り上げは堅調に推移。結果として既存店ベースの売上高は前年同月比で+5.3%に達した(【発表リリース、PDF】)。

スポンサードリンク

今調査の概要は、月次展開一覧を収録しているページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で説明が行われている。そちらで確認のこと。

各データについて前年同月比は次のようになる。

●店舗売上高:既存店は4か月連続のプラス、全店は14か月連続プラス
・全店ベース……+7.5%
・既存店ベース…+5.3%

●店舗数
・+1.5%

●来店客数:既存店は5か月連続プラス、全店は25か月連続プラス
・全店ベース……+5.6%
・既存店ベース…+3.7%

●平均客単価:既存店は2か月ぶりにプラス、全店は4か月連続プラス
・全店ベース……+1.8%(590.0円)
・既存店ベース…+1.5%(586.0円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+1.9%←ソフト麺軟調で伸び率低下
・加工食品……-1.9%←天候不順でソフトクリームなど落ち込む
・非食品………+27.7%←タスポ効果ビックバン継続
・サービス……+1.3%←地味だが堅調
・合計…………+7.5%

※既存店……1年以上営業中の店舗


8月は上旬がそれなりに晴れて暑い日が続いたものの、下旬は雨天が多く、時には雷雨・大雨が発生。このような天候不順状態を受けてアイスクリーム、ソフトドリンク、調理麺などが売上を大きく落とす結果となった。しかし「タスポ効果」は今月も続き、「非食品」の分野に含まれるたばこの売り上げが大いに伸びた。また、たばこ購入者が足を運ぶため、来客数も大幅に増加。たばこは1つ300円前後で、2つ購入すれば直近の顧客平均単価を上回るなど購入額も大きいため、昨月同様に客単価も引き上げている。

天候不順で
アイスや麺は売上ダウン。
されど「タスポ特需」が
十分以上に穴埋めを果たす。

8月は7月と比べて天候が悪かった分、食品の売上が落ち込んだものの、それを十分カバーした「タスポ特需」の威力が見て取れる。無論7月の時点で関東地域への導入が行われ「全国制覇」がなされたことで、「タスポ特需」による(”前月比”における)急速な来客・売上の伸びは先月同様に一段落している。今後は純粋に昨年比でどこまでたばこ購入による来客が見込めるかが焦点となる。

昨今一部地域で叫ばれている「省エネ(を大義名分にした各方面の思惑が理由)のための深夜営業の停止」論争が先月同様状況に変わりはなく、事態の進展次第ではこの面におけるマイナス効果が現れる可能性は否定できない。

なお4月から過去データについては(他の産業月次レポート同様に)まとめページにリンク集を掲載している。過去のデータは【まとめページ】からたどってほしい。


■関連記事:
【コンビニでたばこの売り上げが急増している件について】

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ