酔った勢いで1年間貨幣も紙幣も使えなくなった男

2008年09月21日 12:00

英ポンドイメージクレジットカードや電子マネーが普及した現在においても、現金は社会生活を営む上で必要不可欠なものに違いはない。しかしイギリス・ロンドンで酔った勢いから1年間紙幣も貨幣も一切使えなくなった男の話が【Mail Online】に掲載されていた。かの男性はすでに10か月間、現金無しで生活しているという。原文にいわく「(キャッシュレスな世界に生きている)to live in a cashless society」とのこと。

スポンサードリンク

かの男の名前はJames Allan・25歳。貨幣はもちろん紙幣、そして小切手にいたるまで一切使用せずに1年間過ごせるか否かを、パブで酔った勢いで賭けてしまい、実践せざるを得なくなってしてしまった。昨年12月にスタートしてもうすぐ10か月の月日が流れることになる。彼は現金が使えないため、結果としてクレジットカードかデビットカードを使うしか、モノを買ったりサービスを受ける手段がなくなってしまった。彼には「そんな莫迦なことは止めましょう」と留めようとしてくれた彼女がいたが、1月に破局を迎えてしまった。その後、彼の決意を止める人はいない。

「自分だけが現金無しで一年間過ごせるか試した経験のある人物だ」と自覚している彼にとっては、今やカード支払いが出来る場所だけを目ざとく見つけ、足を運ぶのはたやすいこと。また、無料で楽しめたり料金を現金で請求しないような場所で娯楽を楽しむことにも慣れてしまった。

英ポンドイメージただし困ったこともいくつかある。カートを使うスーパーにおいて、一時的な預かり金として1ポンド硬貨を利用する店ではカートそのものが使えないのに頭をかかえてしまった。またある時は5ポンドの買い物をするのに必要なカードの残高が足りず、チャージの手続きをするためにロンドンの夜中を10マイル(16キロ)を歩く羽目に陥ったこともある。また、友達の誕生日がカードを使えないパブで行われた時、自分はまったく飲めなくなるのが辛かった(支払いが出来ないから)。

しかしもっとも辛かったのは、自分のハウスメイト(同居人)が喫茶店でパフォーマンスのバイトをしていた時、チップを入れるためのグラスが回ってきてもチップを入れることができなかったこと。今や事情を知っている人ばかりで皆が理解を示してくれるが、それまでは非常にイヤな思いをしたと語っている。

カード会社のVisaは彼の酔った勢い「偉大なる挑戦」を耳にし、彼のカードに10ポンド以下の少額支払いならタッチセンサーを使うだけで支払いができるような「サポート」を提供した。もっとも彼自身は「使いたいカード支払いの機械が故障していた時に、すぐに修理してもらえるようなサポートがありがたい」と皮肉げに感想を述べている。

このままならの状態が続けば、彼は年末までの間、現金を使わずに済み、賭けにも勝ちそうだ。生活習慣はもちろん気持ちにも変化が生じつつあるようで、彼いわく「この十か月現金を使わずにいたけど、お金というものがまったく下品なものだと実感したよ」と。

一方元記事のコメントには次のような意見も寄せられている。いわく、

「紙幣や貨幣などの現金はこの数千年間使われてきた。技術がどんなに進歩してもそれらが完全に入れ替わることはない。現金とはまさに”王様”であるに違いない
(Cash, money,notes, coins has been in existance for thousands of years, technology will never totally replace it, cash is king.)」


と。至極当然な言葉かもしれない。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ