メタボ市場は猛烈な成長率・各部門10%以上の伸び
2008年09月10日 08:00
総合マーケティングビジネスの富士経済は9月9日、多様化するダイエット目的に向けた商品や、カロリーコントロールなどの機能を持つ商品など「メタボ対策商品」と関連サービス市場に関する調査報告書の発売を発表すると共に、その一部データを公開した。そのデータによればメタボ市場は大別された4分野すべてにおいて堅調な伸び率を見せ、今年2008年は去年と比べて10%以上の成長率が見込めることが明らかにされた(【発表リリース】)。
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メタボリックシンドローム(メタボ、内臓脂肪症候群、メタボリック症候群)とは内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に高血糖・高血圧・高脂血症のうち2つ以上を併発したもの。要は肥満、あるいはその予備群といったところ。今年の4月から特定健診による予防と指導が開始され、大きな関心を集めている。それと共にさまざまな関連商品が発売・展開され、メタボ対策市場も活況を見せている。
メタボ市場動向
伸び率は「外食・中食」の133.1%がもっとも大きいが、全体に占める割合では食品関連がもっとも大きい。リリースによれば特に飲料品関係(特に目立つのが「トクホ」飲料)が伸びているとのこと。一方で健康食品やサプリメントは、規制強化や安全性の問題、同じような効用を持つお菓子などに需要がスライドして、実績は縮小している。
また、外食・中食では患者向け食品や宅配品以外に、ファミレスや産業給食、ホテルなどでの食品提供も少しずつではあるが市場を作りつつある。その他部門は例の「ビリーズブートキャンプ」や「Wii Fit」など、多メディア展開されるメタボ関連商品が市場活性化に貢献した。
特に大きな伸び率を示している詳細項目4つは次の通り。
メタボ関連商品で特に注目される項目
アルコール飲料系は「糖類ゼロ」や「糖質ゼロ」な商品群が続々登場していることからも容易に理解できよう。また茶系飲料も、新商品のカテキン緑茶や定番となりつつある黒烏龍茶が堅調に推移していることに加え、一時売上を落としていたヘルシアシリーズも復調し、全体として大きく伸びている。
特に目立つのがファミレス。リリースによると低カロリーメニューやメタボ対策をうたったメニュー展開に多くの人の関心が寄せられているとのこと。昨今の外食不況を打破する鍵の一つがここにあるのかもしれない。
「特定健診」が国の制度である以上、多くの人が「メタボ」に関心を寄せるのは当然なお話。ましてや自分自身のお腹を見据え、さらに実感を深めるのだから、関連商品へのニーズが高まるのは容易に想像ができる。今後ますますの規模拡大が望めよう。
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