YOZAN(6830)、有価証券報告書提示出来ずに上場廃止が決定
2008年08月01日 06:30
ジャスダック証券取引所は7月31日、【YOZAN(6830)】が規定日である7月31日中に有価証券報告書を提出できなかったとして同銘柄を整理ポストに割り当て、上場の廃止を行うと発表した。8月1日から整理ポストへ移行し、予定では9月1日付けで上場廃止となる(【発表リリース、PDF】)。
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YOZANは元々「鷹山」の名で2000年に上場した電気通信事業者で、かつては携帯端末用のICチップの開発やPHS、無線呼出しなどの事業を手がけると共に次世代通信WiMAX事業の展開を目指していた。しかしPHSの事業に終止符が打たれ、将来性の見える事業ラインとしては唯一と行ってよいWiMAX事業も1月に凍結、6月18日に廃止が決定、今後の企業としての展開に疑問符が打たれていた(資金調達をしても既存借金の返済にほとんどが充てられ、肝心のWiMAX事業に投資が出来なかったとの説明もある)。
さらにジャスダック証券取引所が定める上場廃止基準による提出期限である7月末直前の7月25日に最後の監査法人であるブレインワークが退任する事態が発生。後任の監査人・監査法人も決まらないまま、締め切りである7月31日を迎え、提出することもかなわず、上場廃止が決定した。
直近一年間のYOZANの株価
なお監査が中断したままなので当然ながら決算短信も未発表のままだが、3月3日に(訂正)発表された2008年度第3四半期の決算短信によれば、同時点で1株あたりの純資産はマイナス2126円64銭と、大幅な債務超過状態にあった。1対100の株式併合など状況打開策が打たれたが、結局状況は好転せず、今回上場廃止が確定することになった。
直近の同社の動向を見るに、既存資産の切り売り以外には株式発行による市場からの資金調達(エクイティファイナンス)で財政を支えていた感が強い。その調達手段が上場廃止で断たれた以上、同社には早急に打てる手を打つ必要があるだろうる
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