トヨタ、個人向け立ち乗り移動支援ロボット「Winglet(ウィングレット)」を開発

2008年08月02日 12:00

Winglet(ウィングレット)イメージ[トヨタ自動車(7203)]は8月1日、現在開発を進めている、人の活動を支援する「トヨタ・パートナーロボット」プロジェクトの一つとして、立ち乗り型のパーソナル移動支援ロボット「Winglet(ウィングレット)」を開発、今年秋から実証実験を開始、2010年代の早期に実用化を目指していると発表した。A3サイズ程度の面積内に収めることができ、持ち運びができる車体を持ち、センサーで姿勢を検出しながら制御することで、「安定した状態のまま」電動で2輪走行が可能(【発表リリース】)。

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Winglet(ウィングレット)3タイプ
Winglet(ウィングレット)3タイプ

Winglet(ウィングレット)は大きな面積を必要とせずに持ち運びができ、利用時には安定姿勢のまま移動出来る電動2輪車。さらに独自平行リンク機能を採用することで、乗っている人は体重移動のみで前後進、旋回操作を行なうことができ、狭い場所や混雑した空間でも、安心かつ快適に使用することができる。

またボディ上部のステアリングユニットを変更することで、操作感の異なる「Type L」「Type M」「Type S」の3つのバリエーションを用意し、実用的な走行から、両手が自由な状態でのスポーティな走行(スケートボードのような感覚だろうか)まで、用途に応じて利用者が自由に選択可能。




文章や静止画像だけでは分かりにくいと思うので、動画共有サイトから記者会見の様子を。実際にウィングレットが走っている様子が分かるが、手に持つ部分の無い「Type S」でも意外に安定感を保ったまま移動ができることがわかる。

今後の展開についてトヨタ側では、「実用化に向けた様々なトライアルを通じ、多くの方に『Winglet』を体感していただき、ご意見をうかがう予定」としている。2008年秋から中部国際空港セントレア(愛知県常滑市)や複合型マリンリゾート施設ラグーナ蒲郡(愛知県蒲郡市)において、移動手段としての実用性の検証を実施。2009年にはオートモール複合型商業施設トレッサ横浜(神奈川県横浜市)において、人混みなどでの使用性や他者に与える心理的な影響を検証する予定。

同社は2007年にモビリティロボットの1つとして、高齢者や身体障害者の移動を支援する座り乗りの【MOBIRO】を開発している。今後も「パートナーロボット」の開発を進め、2010年代の早い段階での実用化を目指す、としている。

スペック一覧を見ると、重量は軽いサイズで9.9キロ、重いサイズでも12.3キロと米袋1袋分程度。サイズも265ミリ×464ミリと、確かに面積を取らずに済む。最高巡航速度が時速6キロ、航続距離が5キロ(Type MとLは10キロ)とやや短めなのが気になるが、施設内などの閉鎖空間における利用なら十分なのだろう。

コンセプト的には【小泉元首相も乗ったセグウェイ、日本で法人向けとして発売へ。お値段約100万円ナリ】に近いものだと思われる。見た目は映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場した空飛ぶスケボーのような感じもする。値段も含めて今後の展開が気になるところだ。

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