テレビに出てきた商品がそのままネットでチェック可能・カカクコムが「テレビ紹介情報」開始
2008年08月29日 08:00
【カカクコム(2371)】は8月27日、同社運営の購買支援サイト【価格.com】において、テレビ番組で紹介された商品情報をセミリアルタイムに検索し、購入できる新サービス【テレビ紹介情報】を開始したと発表した(【発表リリース、PDF】)。
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テレビ紹介情報
「テレビ紹介情報」は、テレビの放送情報を活用することで、テレビで取り上げられている「話題の」商品を簡単に探したり購入できるという、新しい情報提供のサービス。
地上波民放の関東5局で放送される全ての番組で紹介された商品情報を、番組内容や出演者情報と合わせて放送時間順に紹介、24時間、ほぼリアルタイムで更新されていく。各商品情報からは価格.comで扱っている関連商品の製品ページや検索結果ページへとそのままアクセスできるので、テレビを見ながら気になった商品をそのまま検索して購入できるなど、「ながら視聴」の際に活用できる。また、番組内容や出演者情報も詳細に掲載することから、世間で話題の情報や番組を見逃してしまったときの事後確認も手軽にできる。
要は「テレビを見たときの気持ちの盛り上がりが醒める前に、ネットで情報を提供し、その盛り上がりを『購入ボタン』に反映させてネ」というコンセプト。放送局や日付、時間帯から絞込みできるほかに、50音順で表示された番組一覧からも、具体的な番組名を探し出すことができる。
なおこの「テレビ紹介情報」の各種データはワイヤーアクション社から提供されている。ワイヤーアクション自身も同様のコンセプトサイト【TVais(テレビアイズ)】を展開している。こちらは飲食店情報について「ぐるなび」と手を結んでいるなど、より多くの情報を提供している。もっとも商品のリンク先が価格.comであることに違いはない。両者の差異は画面上の見せ方の中心をを「ジャンル・コンテンツの種類別」にしたのか、タイムスケジュール的にしたのかの違いといえる。
テレビは音と映像で利用者に語りかけるため、インパクトは大きく、流行も大きく左右する。それだけに、テレビで見た情報で「ほしい」と思った衝動があれば、その場ですぐに「手招き」することで、利用者は購入意欲を充足させ、お店は衝動買いで商品を買ってくれるという一石二鳥モードがある。テレビ放送とその内容の関連情報の提供はすでにワンセグなどで一部導入されているが、積極的に商品情報と結びつけたものはまだそれほど多くなく、具体的で劇的な「効果」は報告されていない。
「もっと知りたい」
「ネットで調べよう」に
変わるのは確か。
いかに「テレビ紹介情報」を
認識させるのかが
今後の課題
今回の「テレビ紹介情報」も一見非常に便利なサービスに見えるが、果たして「テレビとパソコンを両方リアルタイムに注視する」人がどれだけいるのかが疑問。むしろ環境的には携帯電話で同様のサービスを取り入れた方が、同時利用の可能性は高い。現時点ではパソコン向けのみだが、「テレビ紹介情報」も今後携帯電話向けのサービス展開を予定しているという。そのスタートに期待したい。
また、「テレビで話題」「ネットで詳細を調べたい」という視聴者の「行動様式」は当サイトでも何度と無く確認されている。テレビで見たことが気になって、追加情報を調べたいというニーズは間違いなく存在する。ただしそのニーズが現在は「検索エンジンで調べる」方向を向いてしまっているのが現実。それをいかに「テレビ紹介情報」に向けさせるが、今後の課題の一つといえよう。
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