半額の シールを見つけて 即購入 賞味期限は 庶民の味方か

2008年08月17日 12:00

割引きイメージ電通リサーチは8月14日、消費期限や賞味期限に関する意識調査の結果を発表した。それによると6割近くの人が「賞味期限間近で安売りされている食品を購入することがある」と答えていることが明らかになった。具体的な食品名としては「食パン」「弁当・惣菜」など、短期間で消費しきれるものの割合が多くなっている(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は6月30日から7月1日の間、インターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人分。対象は20歳~69歳の男女で調査エリアは関東と関西(関西500件・関東500件)。年齢階層比などの詳細な属性は非公開。

「消費期限」「賞味期限」の言葉の意味と違いだが、具体的には【「消費期限」と「賞味期限」の違いとは?】にもある通り。「消費期限」は言葉通りのタイムリミットだが、「賞味期限」は「味の保証が出来る期限」であり、その日にちが過ぎればただちに口に出来なくなるわけではない。

原則的に一般の店舗で「消費期限」はもちろん、「賞味期限」が切れた食品が店頭に並ぶことはまずない。とはいえ消費者にとって当日が「賞味期限」で、半額のラベルが貼ってあると、魅力的な食品に見える場合も多いはず。

そこで「賞味期限切れ間近の安売り商品」について、「購入したことがあるか」、さらに購入した人はどんなものを買ったのかと尋ねたところ、約6割の人が購入経験があると答えていた。

賞味期限切れ間近の安売り商品を購入したことがあるか
賞味期限切れ間近の安売り商品を購入したことがあるか
賞味期限間近で安売りになっている商品で買ったことがあるもの(上位10位のみ抜粋)
賞味期限間近で安売りになっている商品で買ったことがあるもの(上位10位のみ抜粋)

元々賞味期限間近で割引対象となる食品の多数が生鮮食品ということもあるが、「賞味期限間近で安売りされている食品のうち、買ったことがあるもの」の上位も生鮮食品や(賞味期限がシビアな)一部加工食品が多い。

特に「買ったその日のうちに食べきることができ」(るため、賞味期限間近でも問題ナシ)る食品、例えば「食パン」「弁当・惣菜」「精肉」などが上位を占めている。「野菜・果物」「牛乳・ヨーグルトなどの乳飲料・製品」なども魅力的だが、量がある程度まとまった形で販売されているため、結局「賞味期限」というハードルを越えられない場合も出てきてしまう(後述)。

半額イメージ元々【農林水産省ですら「賞味期限切れの食品をすぐに捨てるのはもったいない」】とし、「消費期限」「賞味期限」の違いを説明した上で「賞味期限」にシビアになりすぎな昨今の風潮に疑問符を投げかけている。「賞味期限」が過ぎたものをわざわざ手に取ることはないだろうが、その日のうちに食べきれるようなものならば「賞味期限」間近で割引されているものを手にし、家計にも優しい食生活を送るのも賢い方法といえよう。


今調査では「三か月以内に食品を捨てたことがあるか」とも尋ねており、こちらには4割近くの人が経験アリと答えている。そして具体的品目には「野菜・果物」「牛乳・ヨーグルトなどの乳飲料・製品」が上位にその名を連ねている。

「無理」をして
購入すると結局「無駄」に。
「無駄」と「無理」への
配慮が欠かせない。

捨てた人全員が「消費期限」間近のものを買ったわけではないだろうが、恐らくかなりの部分がかぶっているのだろう。そして変質・想定外の時間経過などで危険を感じ、捨ててしまわざるを得なくなる。

野菜にしても乳飲料にしても、大きなサイズのものに「割引」シールが貼ってあるとつい手を伸ばしてしまうもの。しかし結局食べきれずに捨ててしまったのでは、割引購入はまったく無意味なものとなるどころか、大きな無駄となる。

「賞味期限」をうまく利用すれば、賢い倹約食生活を営むことができる。しかし自分自身の消費ペースを無視して購入すると、結局損をしてしまう。「無駄」だけではなく「無理」のない食生活を心がけよう。


(最終更新:2013/08/03)

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