金融信用不信・不安はいまだに収まるところを知らず…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、二週連続の売り超し(2008/08/15)
2008年08月15日 08:00
東京証券取引所は8月14日、2008年8月4日から8月8日(8月第1週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は5兆6229億6016万8000円なのに対し、買い総額は5兆4859億8442万2000円となり、差し引き1369億7574万6000円の売り超しとなった。これは先週の売り超しに続き二週連続しての売り超し状態となる。なお個人・証券会社とも売り超しに転じ、すべての部門が売り超し。いったい誰が買っているんだ、という状態に(【最新発表リリース、PDF】)。
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8月4日から8月8日における各部門別の売買動向は次の通り。
・法人……1兆0235億2971万9000円/9541億8054万5000円(693億4917万4000円売超)
・個人……1兆5627億0154万1000円/1兆4833億5522万2000円(793億4631万9000円売超)
・外国人……5兆6229億6016万8000円/5兆4859億8442万2000円(1369億7574万6000円売超)
・証券会社……1503億0156万8000円/1492億4547万8000円(10億5609万0000円売超)
(それぞれ売り/買い(差し引き))
また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。
6月2日~8日……3088億0855万1000円買超
6月9日~13日……2724億8305万3000円買超
6月16日~20日……1425億4441万8000円買超
6月23日~27日……2955億1020万5000円売超
6月30日~7月4日……916億0124万0000円売超
7月7日~11日……1964億8235万0000円売超
7月14日~18日……1535億0572万2000円売超
7月22日~25日……345億4874万9000円買超
7月28日~8月1日……1877億4071万9000円売超
8月4日~8日……1369億7574万6000円売超
原油価格はやや値を下げ、商品にも高止まり・下落の傾向は見られるようになってきたが、金融信用不信・不安はいまだに収まるところを知らず、また不動産・建設業界の破綻も相次ぎ、市場には軟調な雰囲気ばかりがまん延している。半ば以上象徴的な存在になったとはいえ、外国人投資家の売り超しが続くのも、投資家心理を冷やす一因である。
今回発表週では日経平均は1万3000円をはさんだ攻防戦を展開中。夏季休業期間中ということから現物での取引も少なめ、先物の意図による相場変動がいつもよりさらに大きな状態といえる。
次回発表週、つまり今週も東京市場はさえない値動きが続いている。ただでなえ夏枯れ相場であるだけに、特異な材料でもない限り、夏バテしたようなぐだぐだとした展開はしばらく継続されるのだろう。
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