セブンイレブンと調剤薬局のアインファーマーシーズが資本業務提携・コンビニ内での大衆薬販売を模索

2008年08月06日 07:30

提携イメージ【セブン&アイ・ホールディングス(3382)】は8月5日、北海道を地盤とする調剤薬局を展開している【アインファーマシーズ(9627)】と店舗・医薬品販売・商品開発の点などで業務・資本提携することを発表した。アインファーマシーズが新株100万株を発行し、全株をセブン&アイ・ホールディングスが引き受ける。これにより、セブン&アイ・ホールディングスが持つアインファーマシーズの議決権割合は7.80%になる(【発表リリース、PDF】)。

スポンサードリンク

薬事法が改正する関係で、2009年4月以降、「登録販売者」を設置することで薬局・ドラッグストア以外のスーパーやコンビニエンスストアでも、第二類や第三類と呼ばれる区分に当てはまる一般用医薬品を販売することができるようになる。例えばバファリン、ビオフェルミン、アスピリン、多くの漢方薬などがこれに該当する(【厚生労働省関連ページ】)。

コンビニ側としては自らの立ち位置を強めて集客力を高めるには欠かせない「商機」となるが、「登録販売者」の受験資格には「高卒かつ1年間の実務経験」(他には6年制薬学部卒業者など)が求められる。そのためセブン&アイ・ホールディングス側としては薬剤師のほか登録販売者などの面において採用・人材教育面での連携を検討し、この流れに対処する。

業務内容の骨子は次の通り。

1.店舗に関する提携
病院前や病院内などにおける調剤薬局とコンビニエンスストアとの共同出店や、ドラッグストアのGMS(ゼネラルマーチャンダイズストア、大規模小売店)・ショッピングモールへの出店などを通じ、双方店舗への来店誘致を強化。ショッピングモールにおける医療モールの共同開発なども。

2.医薬販売に関する提携
2007年の薬事法改正(2009年4月施行)を受けて、薬剤師、登録販売者など採用・人材教育面での連携を検討。

3.商品開発に関する提携
医薬事業及びコスメ&ドラッグ事業におけるプライベートブランド商品の共同開発などにより、より付加価値が高く専門性に優れた商品を双方店舗で販売。


「コンビニ内でお薬が買えるようになる」ことをチャンスととらえ、大手コンビニ各社では積極的な動きを見せている。正式リリースはないが【朝日新聞】によれば[ファミリーマート(8028)]では改正薬事法施行に先駆け、「ファミマドラッグ」なる大衆薬の売り場を新設し薬剤師と社員を派遣。販売登録者の育成もかねる仕組みを採用する。また、大衆薬の販売に関するデータ(いつの時間に何がよく売れるのかなど)も先行取得する予定。一部報道では登録販売者を3年間で300人に増やすことが目標ともコメントしている。

コンビニの24時間営業について論議が交わされている昨今だが、大衆薬が24時間営業のコンビニで販売されるようになれば、地域への貢献度は飛躍的に高まる。省エネの面はLEDなどの積極的設置で代替することなどで対応する一方、一層「コンビニエンス(便利)な」お店としての成長が期待できそうだ。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ