今調査は7月29日から7月30日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQとレシピサイト「スピードクッキング」の登録会員に対して行われたもので、有効回答数は1323人。男女比は28.0対72.0と女性の割合が多いのが特徴。年齢構成比は20代12.0％、30代44.2％、40代27.4％、その他16.4％。

今調査では栄養バランスと野菜・野菜ジュースとの関係について色々と尋ねているが、今回取り上げるのは性別・未婚既婚・一人暮らしの別による「冷蔵庫の中身」との関係。冷蔵庫内にある食材について、この区分分けのうちいくつかのパターンを抽出したのが次のグラフ。

いくつかの抽出区分による、冷蔵庫に野菜や野菜ジュースがある人の割合

全体では9割が野菜を、3割が野菜ジュースを冷蔵庫内に収めている。これは先の記事でも伝えたとおり。一方で(当方不破も含む)「未婚・男性・一人暮らし」の区分に限ると、野菜・野菜ジュースの保有割合はそれぞれ53.7％・24.4％となる。逆算すれば46.3％の人は野菜が、75.6％の人が野菜ジュースが無いことになる。ジュースはともかく野菜そのものが半数近くは「無い」というのは、食生活のバランスが気になるところ。

しかしそれ以上に気になるのは「未婚・女性・一人暮らし」。未婚でも女性なら栄養バランスにある程度は気遣っているだろうというイメージ(特に男性陣による幻想)があるが、このデータを見る限りでは、20.3％が「冷蔵庫に野菜無し」・76.4％が「野菜ジュース無し」という傾向にあることが分かる。野菜ジュースは趣味趣向があるから良いとしても、「五人に一人は冷蔵庫内に野菜そのものすら無い」という現実を見せ付けられると、男性サイドの夢が音を立てて崩れていくような気がしてならない。

「独身女性だって野菜でわざわざ料理を作るのは面倒なのヨ」という魂の叫びが聞こえてきそうなので補足しておくと、食品関係の店舗インフラが充実した現在においては、コンビニや総菜屋をめぐることである程度の食材(野菜分も含む)をまかなうことは出来る。仕事の都合上なかなか料理の時間を取れない人は、男性だけに限らず女性にも少なからずいるだろう。料理のタイミングを逃して野菜を「炒める」ならぬ「傷めて」しまうよりは、少々高くついても出来合いのもので納得するしかない場合もあるし、そのようなライフスタイルをとるのも一つの手立て。

グラフ上のデータとしては公開されていないが、「一人暮らし・未婚」の区分において、冷蔵庫内に「冷凍食品」がある割合は男性で59.8％だったのに対し女性では83.6％に達していたという。まだ男性より女性の方が「(冷凍でも)自分で料理を作ろう」という気概があるものと思われる。

一方、今データには「既婚・男性・一人暮らし」という組み合わせのデータも寄せられている。これは夫婦仲が悪くて別離状態にあるわけではなく、単身赴任という状況だろう。母体数が13と少なく、参考程度にしかならないのだが、野菜の冷蔵庫内保有率は「未婚・男性・一人暮らし」と比べてはるかに多く、8割近くに迫っていることが分かる。

また野菜ジュースの保有率が3割と、全体の平均よりも高いあたり「自分だけでなく家族みんなの身体を大切にしなければ。でも料理は面倒だしなぁ」という単身赴任のお父さんの心境が見え隠れしている気がする。この辺の事情は以前の別機関による調査【「野菜が足りない!?」と思った時に口にするのは野菜ではなくて……】とも一致しているのが興味深い。