冷凍で 「食品長持ち」 約8割 けれども結局 廃棄も3割
2008年08月17日 12:00
電通リサーチは8月14日、消費期限や賞味期限に関する意識調査の結果を発表した。それによると賞味期限を保つために冷凍保存を利用している人は全体の8割近くに達していることが明らかになった。その一方、せっかく冷凍しても使いきれずに痛んでしまい、何らかの形で一部を廃棄している人も3割以上を数えていた。単に溜め込むだけではなく、計画的な食品の消費が求められよう(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は6月30日から7月1日の間、インターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人分。対象は20歳~69歳の男女で調査エリアは関東と関西(関西500件・関東500件)。年齢階層比などの詳細な属性は非公開。
冷凍保存は食品の劣化を防ぐための代表的な手法の一つ。冷凍すれば半永久的に長持ちするわけではなく、常温と劣化スピードがほとんど変わらないもの、冷凍すると味・栄養素が激減してしまうものもあるが、「賞味期限が気になる食品は冷凍保存」という方程式が頭に刻まれている人も多いはず。
賞味期限を保つため、冷凍保存を利用しているか否かについて尋ねたところ、「よくある」「時々ある」を合わせた「日常的な利用者」は全体の8割近くに登っていた。
賞味期限を保つために冷凍保存を利用しているか
「たまにある」までも含めると実に9割以上が「冷凍保存」を活用していることになる。
しかしその一方、一般的な冷凍保存での消費目安である「一か月以内」に消費しきれない人は全体では2割強に登る。「冷凍保存をよく利用する」人では3割に達しており、「とりあえず冷凍保存」とばかりに冷凍庫にぶち込んだのは良いものの、結局使い切れずに「駄目」にしてしまう場合が少なからずあることが見受けられる。
冷凍する食品によって痛んでしまうタイムリミットには違いがある。痛まなくても味がずいぶんと落ちてしまうものも多い。中にはきのこ類のように「冷凍すると通常保存よりも栄養分が増える」ものもあるからますます混乱してしまう。しかも冷凍庫は常日頃から中身を全部確認しているわけではないだろうから、気がつけば「これはいつ冷凍したんだっけ?」的な食材を「発掘」することもあるだろう。
実際、冷凍保存した食材を使いきれる人は6~7割。1割~2割を最終的に捨ててしまう人は2割から3割に達し、1割弱の人は3割以上を捨てる羽目におちいっている。
冷凍保存した食材を結局廃棄する割合
せっかく捨てずに長持ちさせるために冷凍庫に入れたのに、結局ゴミ箱行きではもったいなさ過ぎる。自由回答事例を見ると、廃棄した理由の多くに「冷凍したことを忘れてしまい、保存が長期に渡ってしまった結果、変色や風味が落ちてしまったこと」が挙げられる。
業務用の大型冷蔵庫・冷凍庫を使っている人ならともかく、普通の家庭用冷蔵庫なら冷凍庫のサイズもせいぜい段ボール箱一箱分くらいなもの。それくらいの大きさでしかないのだから、食材の「発掘」などという事態にいたることが無いよう(事例の中には「カレーを一年半も冷凍しっぱなしだった」というのもあるくらいだ)、こまめにチェックを入れて使い切るようにしよう。
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