エアコンの 適温違う 男女別 男が6度で 女が7度に

2008年08月01日 06:30

女性と冷房イメージ【キリンホールディングス(2503)】のキリン食生活文化研究所は7月25日、「夏の過ごし方」に関する調査結果を発表した。それによると普段設定しているエアコンの温度について男女間には、1度から2度の差異があることが明らかになった。全体では26度がボリュームゾーンだが、男性だけに限ると26度、女性は27度がもっとも得票が多くなっている。言葉通り男女間の「温度差」が現れているといえよう(【発表リリース】)。

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今調査は7月4日から6日の間、インターネット経由で行われたもので、有効回答数は5685人。対象は20歳以上の男女。男女比、年齢階層比は非公開。

「夏のエアコンの設定温度は」という問いに対する回答をグラフ化したのが次の図。

夏のエアコンの設定温度は?
夏のエアコンの設定温度は?

男女合わせた全体としては26度がボリュームゾーンで、25度~27度の範囲に過半数がおさまっている。先に【メタボと非メタボ、●度も違う「室内設定温度」】で、メタボ自認者・非自認者別の設定温度を尋ねているが、こちらではそれぞれ25度・28度。平均は25.8度という結果が出ているので、ほぼ一致していると見なしてよいだろう。

エアコンの最適温度
男性……26度
女性……27度

注目すべきは男女の設定温度の違い。男性では26度がもっとも多く、次いで25度・27度の順になっているのに対し、女性は27度と答えた人が最大値を示し、26度・28度が次いでいる。グラフ中の下部データテーブル(具体的な数字の表組み)に、男女それぞれ上位3位の温度を色で囲ってみたが、見事に「1度のズレ」が生じているのがお分かりいただけるだろう。

女性は男性と比べて筋肉の量の違いなどもあり、寒がり(冷え性)な人が多いといわれている。同じ温度設定でも男性が心地よさを感じるのに対し、女性は寒くて震えてしまい、思わず「夏にもかかわらず」厚着をしたり足掛けを用意するという状況はよくある話。逆に考えれば、女性は自然と男性よりも高い温度を設定したがるというもの。そのような実情が今回の統計データにも表れたことになる。

そしてある意味当然の結果ともいえるが、いずれにしても【「クーラー28度」の根拠はどこに?】で触れている、「クールビズ」における奨励温度の28度よりは低い温度となっている。理想と現状の違い、というところだろうか。


男女の「理想的なエアコン設定温度」の違いは、時として男女間のトラブルの引き金となることがある。先の【エアコン温度設定バトル・3割がケンカの経験あり】でも、温度設定をめぐって約3割の人が家族内でトラブルを生じた経験があるとの調査結果が出ている。

求める設定温度が1度から2度違う。これはすなわち、ある温度でも男性は「ちょうど良い」女性は「少々寒い」と感じうることを意味する。逆に男性が「少々暑い」女性は「ちょうど良い」と感じる場合もあるわけだ(データ通りならそれぞれ26度、27度の時が該当する)。

「メタボ・非メタボ」のように実際には個人差もあるし、それぞれがおかれている環境や「慣れ」など、多数の変数が関わるため、一概に「男性は暑がり、女性は寒がり」と決め付けることはできない。しかし全般的な傾向として、それに近いものがあることは知っておいた方が良いだろう。

自分が「ちょうど良い涼しさだネ」と思いながらエアコンを操作していて、なぜか周囲の女性社員の視線が痛いと感じたら、今回の調査結果を思い返して欲しいものだ。


(最終更新:2013/08/03)

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