大切な 携帯電話の アドレス帳 バックアップは 5割に満たない

2008年08月23日 12:00

モバイルイメージ情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは8月22日、携帯電話のアドレス帳に関する調査を行い、その結果を発表した。それによるとアドレス帳のバックアップ(万が一データを喪失しても復元できるようにあらかじめデータを複写しておくこと)を取っている人は5割近くでしかないことが明らかになった。また、バックアップ先としてはパソコンやSDカードなどのカードメディアが圧倒的で、携帯電話会社が提供しているバックアップサービスは1~2割程度しか使われていなかった(【発表リリース】)。

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今調査は8月1日から8月4日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員に対して行われたもので、有効回答数は401人。男女比は52.9対47.1。年齢構成比は20代13.2%、30代41.9%、40代34.9%、その他10.0%。

携帯電話が現代人の生活必需品としての地位を確立する今現在、そのデータもまた、プライベートのものとしては必要不可欠なものに違いない。突然のトラブルによる破損や喪失で、携帯電話本体だけでなく内部データまで失われてしまったら、お手上げの人も多いだろう。むしろパソコンと同じく、「本体よりも内部のデータの方が大切」という人も多いに違いない。

そのような事情から、万一の時にも安心できるよう、携帯電話のアドレス帳のバックアップを取っている人は多いかと思われたが、調査結果によればその率は5割にすら満たなかった。逆に表現すれば「携帯電話利用者の過半数はアドレス帳のバックアップを取っていない」。

携帯電話のアドレス帳のバックアップはとっていますか
携帯電話のアドレス帳のバックアップはとっていますか

年齢階層別の差異はあまり見られないが、性別では大きな違いが見受けられる。携帯電話の生活密着度という観点では男性よりもはるかに上のはずの女性の方が、意外にバックアップ率は低い。実に22.8ポイントもの差がある。

別データによると全体で19.5%、女性限定でも17.5%が「携帯電話のアドレス帳が消えてしまった経験がある」と答えている。「アドレス帳が消えて、復旧が出来なくて一からやり直し」は男女共に困った事態に違いはないが、女性の方が「困り度」は大きいはず。もう少し「まさか」の時のことを考えた方がよいだろう(……あるいはバックアップの方法が分からないのかもしれない)。

一方、バックアップをしている人に、その方法を尋ねたところ、SDカードなどのカードメディアやパソコンを使っている人が圧倒的な割合を示した。

携帯電話のアドレス帳を何に保存(バックアップ)していますか
携帯電話のアドレス帳を何に保存(バックアップ)していますか

こちらは年齢階層別では、若年層の「SDカード」と「旧端末」の割合の高さが目に留まる。それぞれ若年層のパソコン保有率の低さや、携帯電話の交換頻度の高さ(=旧端末を手元においている割合の高さ)がこのような結果につながっているのだろう。

また、男女別で見ると「SDカード」へのバックアップは女性の方が割合が高く、「パソコン」は女性の方が低い。さらに「手帳」という紙媒体への手書きの「バックアップ」も女性は男性の倍以上の数字を示している。こちらからも女性の「デジタル機器の苦手意識」がおぼろげながら数字として見えてくる。

女性の方が
ケータイの
バックアップは
必要度が高い。
しかし現実には
技術的なハードルから
利用頻度は低い。

携帯電話のアドレス帳のバックアップに限らず、各種データのバックアップは「必要が無い(必要になる事態が生じない)のならそれに越したことはない」たぐいのもの。しかし万一「必要な事態が生じた」場合、非常に役立つ、安心感を得られるもの。まさに言葉通り、けがや病気のために備える「保険」そのものに他ならない。

一般的に男性よりも利用頻度が高く、生活により密着している女性の方が「保険」こと「バックアップ」に注意を払い、大いに利用してほしいもの。しかし現実的には「デジタル・デバイド」(技術的な壁)が邪魔をして、活用している人は少ないようだ。

あるいはメモリカードなりキャリアのサーバに「ボタン一つで簡単バックアップが可能」なケータイが出来れば、セールスポイントの一つになることだろう。また、バックアップのことを知らない・やり方が分からない女性に手ほどきをしてあげれば、きっと喜ばれるに違いない。

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