マクドナルドが5%未満の再値上げ意向を表明・小麦などの原材料高が原因
2008年08月08日 06:30
[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]が伝えるところによると、[マクドナルド(2702)] は8月7日に行われた【2008年12月期中間期連結決算状況】の発表の中で、ハンバーガーなどの主力商品を近々値上げする考えであることを明らかにした。そう遠くないうちに正式に発表するとのこと。小麦の価格上昇によるコスト増が企業努力の領域を超えているとの説明。
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元記事の内容は記者会見中の原田泳幸会長の言葉をまとめたものと思われるが、それによれば「上期で原材料コストが29億円増加」(※同日発表された連結決算状況では直営店の材料費の増加分は13億4500万円)であり、通期では100億円にまで拡大する見通し。小麦の値上がりが主な原因としている。
値上げ幅は平均5%未満。ハンバーガーなどの主力商品を含む「全商品」の価格を見直すとのこと。客離れを防ぐため、一部商品の値下げや、「100円マック」については価格の据え置き(価格据え置き・分量削減の「ステルス値上げ」の可能性は否定されていない)も検討中。
正式なリリースはなされていないものの、マクドナルドでは2007年6月から地域別価格を導入し、その地域の実情や経費(人件費・店舗賃料)にあわせて価格設定を変更。同社メニューのほとんどから「価格」が消えているのも、販売地域によって値が異なってくるため。しかし実際には9割超の地域で価格が引き上げられ、実質的な値上げとなっている。さらに今年5月にも、平均2%の値上げを実施している。今回の値上げが実施されれば、今年で2回目の値上げとなる。なお同日発表された2008年12月期中間期連結決算状況では、全店売上高は2503億3000万円、当半期純利益は61億9200万円となり、いずれも過去最高値をはじき出している。
原材料の高騰を考えれば販売価格への反映は仕方の無いところ。しかし一部の食品・原材料メーカーでは値上げの結果、原材料調達費を大きく上回る売上があがり、利益が以前よりかえってふくれ上がる決算をはじき出している。このような状況が続けば消費者からは「便乗値上げ」との意見もふくれ上がることになり、「原材料が上がったぞ」と叫ぶ狼少年とすら思われかねない。
調整は難しいところではあるが、過度の「商売」は思わぬ反動を呼ぶことも考慮した方が良いだろう。
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