ハイブリッド自動車の普及率は2.6%・「今後欲しい」は7割以上
2008年08月22日 06:30
インターネット調査会社のマイボイスコムが8月22日までに発表した調査結果によると、現在もっとも多用している自動車が「ハイブリッド自動車(ハイブリッドカー)」である割合はわずか2.6%であることが明らかになった。一方で「今後ハイブリッド自動車を購入したいか」という問いには7割以上の人が「購入したい」と答えている。ガソリン価格の高騰から、通常の自動車より本体価格が多少割高だか燃費の良いハイブリッド自動車に、多くの人が注目していることがうかがえる(【発表リリース】)。
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今調査は8月1日から5日までの間にインターネット経由で行われたもの。有効回答数は1万4782人、男女比は46対54、年齢階層は30代がもっとも多く37%、ついで40代29%、50代の18%など。
「ハイブリッド自動車」とは言葉通り、複数(ハイブリッド)のエンジンを動力として走る自動車を意味する。通常の自動車はガソリンエンジンのみだが、ハイブリッド自動車は(現行ではそのほとんどが)ガソリンエンジンと電気モーターの組み合わせで走る。ブレーキをかける時などの運動エネルギーを電気に替え、その電気をバッテリーに充電。通常走行時にはモーターを動かしエンジンを補助する仕組み。
エンジンによる回転エネルギーを電気にも変換するので、基本的に通常の自動車同様ガソリン以外の給油・充電は必要ない。ただし構造が多様化する(ガソリンエンジン以外にバッテリーやモーターなどが必要)ため、どうしても本体価格が割高になってしまう。また最近ではバッテリー充電を外部電源で行い、モーターの役割の割合を大きくするプラグイン・ハイブリッド方式のハイブリッド自動車も登場している。
さて、調査母体から自動車を所有している人に対し、現在もっとも多く利用している自動車がハイブリッド車であるかどうかを尋ねたところ、ハイブリッド車である人はわずか2.6%に過ぎなかった。
所有自動車がハイブリッド自動車か否か
名前が大いに知られ、注目されているハイブリッド自動車ではあるが、所有率は案外低いことが分かる。
それではハイブリッド自動車が求められていないのかというと、それは違うようだ。今後ハイブリッド自動車を購入したいと思うか否かについては、7割以上の人が「購入したい」と答えている。
今後ハイブリッド自動車を購入したいか(すでに所有している場合は、次に購入したい車種)
具体的には価格もひかえめで機動力に優れた「軽自動車」のハイブリッド自動車を求める声がもっとも多く、以下「ミニバン」「セダン」「コンパクトカー」などと続く。そして車種は決めていないものの「とにかく(通常のガソリン自動車よりも)ハイブリッドカー(でガソリン代を節約したい)」と考えている人が7割を超えているのが分かる。
今調査には設問が用意されていないが、これだけハイブリッド自動車のニーズが高いにも関わらず、普及率が1桁台にとどまっているのは、ひとえに価格の高さがネックになっているのだろう。ランニングコストが安くつくのは分かっていても、多くの人が購入時に発生する多額の出費をまかないきれないのが実情というところか。
構造上、ハイブリッド自動車をガソリン自動車並の価格に押し下げるのは難しい。ならば例えば、国なり地方自治体が補助金制度を設け、ハイブリッド自動車の導入を促進するという手もありかもしれない。すでに一部では電気自動車に対する補助金制度が導入されている。それと似たような仕組みで、補助金の額を調整すれば良いだけの話。
……と考えた上で調べてみたら、実は一部ではすでにそのような仕組みが導入されていた。例えば【日産自動車(7201)】では専用ページで補助金交付や優遇税制に関する説明が行われている。ハイブリッド自動車普及を後押しするには、このような仕組みを積極的に喧伝することも、今後必要になることだろう。
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