ファストフード店、利用は「週に1度以下」が約半数、「ほとんど使わない」も半数程度に

2008年08月29日 08:00

ファストフードイメージ情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは8月27日、ファストフード(ファーストフード)に関する調査を行い、その結果を発表した。それによるとファストフード店の利用率は思ったほど多くなく、月に1~5度(週に1度以下)の利用率で使っている人が半数近くを占めた。さらに「ほとんど使わない」人も半数近くを示しており、ファストフード店が意外に(20代以上においては)「食生活」内に浸透していないことがうかがえる(【発表リリース】)。

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今調査は8月5日から8月7日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員に対して行われたもので、有効回答数は405人。男女比は50.9対49.1。年齢構成比は20代12.1%、30代48.4%、40代30.6%、その他8.9%。

マクドナルド、モスバーガーなどの「洋風ファストフード」(注文後すぐに商品が出てきて食べられる、店内に食事をするスペースが用意してあるなど、言葉通り「ファスト」(すぐに)食べられる「フード」(食事))店舗を月にどれくらいの頻度で利用するか尋ねたところ、「月に1~5回程度」、つまり「週1回以下」という回答が利用層ではもっとも多く46.7%を占めた。

ファストフードの利用率
ファストフードの利用率

世の中に広く知られ、都心部では5分歩けば複数件の店舗すら目に留まるファストフード。お昼時やイベント時には長蛇の列が出来るのが常だが、意外に利用率は低いことが分かる。週一回ペースといえば、ほとんどイベント的に食する程度に過ぎない。普段は別の食事スタイルで「週一くらいは(たまには)ファストフードでいいかな」という気分転換のレベルだ。

年齢階層別に見ると、若年層ほど利用頻度は高いが、全体的な利用度数は30代が最多。もっとも20代の回答絶対数が少ないので、ぶれによる結果かもしれない。ともあれ、若年層ほど利用頻度・利用者数が多いことには違いない。当調査では10代が対象区分に入っていないが、仮に10代を別個に区分して調査すれば、恐らくもっとも利用者数・利用頻度共に多いものと思われる。

約半数もの人が
(洋風の)
「ファストフード」を
ほとんど使わない

一方で「ほとんど利用しない」層が半数前後いるのも驚き。今調査は携帯電話を利用しアンケートに回答するという、ある程度ITリテラシーに長けた人を母体としており、ファストフードの利用率も高いように見受けられるが、それでもなお半数の人が「ファストフードは利用しない」と答えている。以前の調査が無いので比較できないのが残念だが、元々ファストフードの利用率はこの程度のものだったのか、それとも食の安全志向の高まりや物価高から、ファストフードが敬遠されつつあるのかもしれない。

ちなみに「もっとも良く行く」ファストフード店(「知られている」ではない)は、ダントツでマクドナルドがトップについている。

もっとも良く行くファストフード店
もっとも良く行くファストフード店

次点はモスバーガーで、その後はばらつきが大きく、順位立てするほどの得票が得られていない。「マック」「モス」が二大ファストフードであることに違いはなさそうだ。


ただしこれは世間一般で一番よく使われている「ファストフード」の定義に基づいた店舗選択肢の中からの回答による結果。本来の「ファストフード」の言葉をそのまま解釈すれば、吉野家・すき屋・松屋などの牛丼チェーン店も立派な「ファストフード」。また、軽食も出来るコーヒーショップ(スターバックスなど)も、すぐに商品が提供され店舗内で食せるという観点から見れば、「ファストフード」に含まれるだろう。

短時間で食事ができるのが最大の特徴である「ファストフード」。最近は原材料の値上がりを受けて相次いで値上げが行われ、「早い」メリットを上回るコストパフォーマンスの劣化が見られる店舗も出てきている。食の安全に対する反応も厳しいものとなる昨今、ますますファストフードの競争は激しくなり、その結果として寡占化現象が生じつつあるのかもしれない。


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