「ぎょうざ日本一」争奪戦、前半戦は10円玉一枚の差で浜松市がリード
2008年08月12日 06:30
先日総務省統計局が発表した家計調査のデータによると、今年1月から6月までの上半期において、ぎょうざの消費金額の最上位には僅差ながら浜松市がついたことが明らかになった。両市はこれまで「ぎょうざ日本一の都市」の座を争う形で激しい宣伝戦を繰り広げており、今回のデータが後半戦(7月~12月)の動きにも少なからぬ影響を与えるものと思われる。
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これまでのいきさつは【ぎょうざのメッカ、実は宇都宮ではなくて……!?】で解説しているが、昨年までの総務省統計局のデータや各種プロモーションなどから「ぎょうざを一番消費している、そしてメッカ的な都市は宇都宮市」というイメージが強かった。当然宇都宮市も「日本一のぎょうざの都市」としてアピールを続けている。ところが静岡県の浜松市が「浜松市の方がぎょうざをたくさん消費している、だから浜松市こそ日本一のぎょうざタウンだ」と主張をし、両者とも一歩も譲らないアピール合戦となった。
判別に用いる統計局のデータではこれまで浜松市は調査対象外だったものの、政令指定都市となったため【統計局の告知】にもあるように今年の1月以降は調査の対象に含まれるようになった。そして先日6月末までのデータが出揃い、上半期分の数字が集計できるようになったという次第。
宇都宮市と浜松市、そして単月では一部両市を超える消費量(金額ベース、二人以上の一世帯当たり・外食は含まず※)について、1月から6月それぞれの月の消費量をグラフ化したのが次の図。
※統計局データではぎょうざについて、個数ベースの数字は収録されていない。
月別餃子消費量(金額ベース)
宇都宮市も浜松市も毎月結構な額をぎょうざに費やしているのが分かる。単月ベースでは三つの都市の中で宇都宮がトップになった月は3回、浜松市が2回、鹿児島市が1回。やや宇都宮市はばらつきが見え、浜松市が安定した額を計上しているようにも見える。
さて次に月ごとの消費量(金額ベース)を累計でグラフ化しなおしてみる。
累計餃子消費量(金額ベース)
「ぎょうざ日本一」の栄冠は
浜松市の頭上にあり
1月はトップを走っていた宇都宮市が二月に浜松市に追い抜かれ、以降浜松市が優勢のまま推移している。一方浜松市はペースが鈍化、3月・4月には鹿児島市に追いつかれそうな状態になるも5月以降は大きく伸びを見せ、再び浜松市に肉薄している。そして6月末時点での累計額は宇都宮市が1706円、浜松市が1716円と、わずかに10円の差ではあるが浜松市がリードしている形となっている。
ただしぎょうざに限らず食品の消費性向は月ごとに違いが大きく、7月以降は6月までとは違った傾向を見せる可能性もある。7月以降毎月宇都宮市が今に倍する額のぎょうざを口にするかもしれないし、鹿児島市が踏ん張りを見せることもありうる。
年末までの統計データが最終的な「ぎょうざ日本一」を決めることになる。ここまで僅差で争っていたのが判明したことや、少なくとも現時点ではこれまでトップだった宇都宮市がその座を奪われたこともあり、後半戦こと7月以降(現時点ではすでに8月なので8月から12月まで)両市で激しいぎょうざバトルが繰り広げられるに違いない。
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