世界の主要ブログ・SNSの利用者数をグラフ化してみる

2008年07月24日 08:00

インターネットイメージ総務省が7月12日に発表した2008年度版の情報通信白書内の「世界の情報通信市場における我が国企業のプレゼンス」によると、2008年1月の時点でブログサービスとしてはGoogle傘下のBloggerが他社サービスを引き離し、最大の利用者を獲得していることが明らかになった。しかしその一方で、ほぼ利用のほぼすべてが日本人のFC2ブログやLivedoorブログをはじめ、日本発のブログサービスも「日本人独占利用」状態にも関わらず世界に名だたる他のサービスに肩を並べているいる姿も見て取れる。「日本人はブログ好き」という話があながち嘘ではないことが分かる。またSNSではアメリカのMySpaceが群を抜いており、その他のサービスも躍進中。日本のSNSとしてはトップを走るmixiも世界規模で見ると「まだまだ」であることが把握できる(【発表ページ】)。

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日米の主要ブログサービスと、そのサービスの日米欧における利用者の割合は次の通り(次のSNSとあわせ、家庭のパソコンからの利用者数。携帯電話経由は含まれず)。

日米の主要ブログサービス及びそのサービスの日米欧における利用者の割合
日米の主要ブログサービス及びそのサービスの日米欧における利用者の割合

Googleの傘下にあるBloggerが、アメリカだけでなく世界各国から利用者を集め、他のサービスから群を抜いていることが分かる。意外なのは第二位に日本発のFC2ブログがついていること。しかも利用者はほぼすべてが日本人。海外向けのサイト構築をしていなのだから、当然といえば当然といえよう。

日本のブログサービスは
(日本人だけの利用だが)
世界有数の利用者を誇る

その他にもLivedoor Blogやアメーバブログ、Yahoo! Japanブログ、niftyココログなど、日本発・ほぼ利用者が日本人という「日本ブログ」が上位についているのが分かる。ブログサイトの「利用者数」そのものは日本のブログサービスが世界に肩を並べているが、内情を見ると利用者は日本人ばかり、という多少アンバランスな状態がグラフ(の色)からもつかみ取れる。

【「日本のブログの4割はスパム」ニフティのスパムブログの判別技術開発で判明】【定期更新ブログ数は2006年から変わらない現実】で指摘されているように、「日本のブログのうち数割はスパムブログ・自動更新ブログではないか」という話もある。その話通りだと「実際に利用している人の数」を計測すれば、上記グラフの横辺はもう少し短くなるかもしれない。しかしスパムブログが日本だけの現象であるはずもないので、アメリカなどのサービスも割り引いて計算する必要があり、結局のところ順位などに変動はないはずだ。

ブログと違いSNSではアメリカ勢力の健闘ぶりが目に付く。

日米の主要SNSサービス及びそのサービスの日米欧における利用者の割合
日米の主要SNSサービス及びそのサービスの日米欧における利用者の割合

今や海外ではSNSの代名詞的な立ち位置を確保したMySpaceがダントツ。アメリカはもちろんだが、イギリス、フランス、ドイツ、そして日本でもそれなりの利用者を得ている。それに続くのは【世界最年少の「億万長者」は23歳のSNS創設者】で触れたように制作者を「世界最年少の億万長者」に押し上げたFacebook。アメリカはもちろんだが、イギリスからの利用者が多いのも特徴。

一方、日本最大級のSNSとして知られ、先日1500万人の利用者を突破した(【発表リリース】)と報じているmixiも、世界規模で考えるとまだまだ背伸びが出来るかも、という雰囲気がある。ただしMySpaceなどのように、多言語展開をしないと彼らへの挑戦は難しいだろう(ちなみにmixiは2007年5月末時点でユーザー数1000万人突破をリリースしている。計算が合わないように見えるが、これは上記グラフが「家庭のパソコンからのアクセス」に限った統計であることを留意してほしい)。


ブログもSNSも、アメリカ先行型のサービスに違いはない。ただ日本版サービスの展開が速かったこと、日記好きの日本人のスタイルにマッチしていたことなどから、ブログの浸透度・スピードは(多少違和感はあるものの)SNSの数倍に勝るものだったようだ。

今回の図に掲載された日本発のブログサービスの利用者を全部足すと約6500万人となる。先の「定期更新ブログ数は2006年から変わらない現実」では総務省のデータとして、「2008年1月時点でインターネット上で公開されている日本国内のブログ総数は1690万」という値が出ているが、これでは計算が合わなくなってしまう。「アカウントをとって登録をしたものの放置されていたり期限切れでブログは自動削除された」「一人で複数のブログを持っている」「大量にダミーアカウントを取ってスパムブログを量産している」人たちが日本には多く、それが今回のデータにも反映されてしまったのかもしれない。

だとすれば、上記の「赤棒グラフが世界の上位を占める」という図式もまやかしなものとなる。日本のブログ管理側にはもう少し効率のよい、厳粛な取締りと整理整頓をお願いしたいものだ。


(最終更新:2013/08/04)

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