先物の大口投資による市場操作まがいの傾向が?…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、四週連続の売り超し(2008/07/26)
2008年07月26日 12:00
東京証券取引所は7月25日、2008年7月14日から7月18日(7月第3週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は4兆8257億7327万2000円なのに対し、買い総額は4兆6722億6755万0000円となり、差し引き1535億0572万2000円の売り超しとなった。先週に引き続き売り超し状態。なお個人は買い超しに転じ、法人は売り超しに転じている(【最新発表リリース、PDF】)。
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7月14日から7月18日における各部門別の売買動向は次の通り。
・法人……8287億8611万9000円/8277億5627万9000円(10億2984万0000円売超)
・個人……1兆2935億2191万3000円/1兆3206億6013万7000円(271億3822万4000円買超)
・外国人……4兆8257億7327万2000円/4兆6722億6755万0000円(1535億0572万2000円売超)
・証券会社……1208億2996万5000円/1263億6279万1000円(55億3282万6000円買超)
(それぞれ売り/買い(差し引き))
また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。
5月12日~16日……2698億4163万6000円売超
5月19日~23日……928億9697万4000円買超
5月26日~5月30日……1614億9661万6000円買
6月2日~8日……3088億0855万1000円買超
6月9日~13日……2724億8305万3000円買超
6月16日~20日……1425億4441万8000円買超
6月23日~27日……2955億1020万5000円売超
6月30日~7月4日……916億0124万0000円売超
7月7日~7月11日……1964億8235万0000円売超
7月14日~7月18日……1535億0572万2000円売超
外国人投資家の売買傾向として、「一度売り攻勢・買い攻勢に転じたら、しばらくその方針を継続する」というものがある。
昨今の市場動向を見ると、現物取引の出来高は少なめな展開が続いている。ビッグウェーブか、あるいは市場の混迷がある程度収縮するまで超短期売買以外は「待ち」を貫いている投資家が多いようにも見える。このような状況下を利用(悪用)し、先物の大口投資による市場操作まがいの傾向が続いている雰囲気が感じられる。今統計はあくまでも現物株式のものなので、特に昨今の市場展開においては、大きな・重みのある意味合いはないのだろう。しかし指針としては十分参考になるはずだ。
今回計測週は水曜の7月16日に1万3000円を大きく割り込んだあと、じわじわと持ち直す気配を見せている。その傾向は今週にいたるまで続いており、直近では今回の週が底だったのかと思わせる展開。来週発表の、7月22日からの週で外国人投資家が買い超しに転じていれば、転換期を裏付ける一因にはなるだろう。
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