メタボと非メタボ、●度も違う「室内設定温度」
2008年07月25日 06:30
【ダイキン工業(6367)】は7月23日、メタボリックシンドロームと関連した、夏の空気と健康に関する意識調査の結果を発表した。それによると自分自身を「メタボだ」と自覚している人は「メタボでない」と自覚している人よりも、室内設定温度の最多数意見帯が3度も違うことが明らかになった。全体を均した平均は0.4度の違いでしかないが、温度分布の状況も「メタボ自覚者」の方が低い傾向がある(【発表リリース】)。
スポンサードリンク
今調査は6月13日から16日までの間、インターネット経由で行われ、総合回答数は400人。男女比は1対1、年齢階層比も20・30・40・50代で均等割り当て。また、メタボだと自分自身で思っている人・思っていない人もそれぞれ均等割り当て。
自覚症状におけるメタボ・非メタボ別に見た「真夏の部屋の設定温度」の調査結果は次の通り。
メタボ・非メタボ別に見た「真夏の部屋の設定温度」
全部をならした平均温度は「メタボ」が25.6度、「非メタボ」が26.0度と、わずか0.4度しか差がない(ちなみに両グループをあわせた平均値は25.8度)。しかし最多得票温度層で見ると、「メタボ」は25度が一番多いのに対し、「非メタボ」は28度が最多意見となっている。ボリュームゾーンで見ても、「メタボ」の方が「非メタボ」より多少ではあるが左側(低温度)に寄っているように見えるのがお分かりだろうか。
この「28度」は労働安全法に基づく労働省令における上限値であることや「クールビズ運動」でこの温度が目標値とされたことから、「省エネのためにはこの温度が良い」としていつの間にか「省エネなエアコン温度」として世に広まっている。「非メタボ」グループはこの「28度」を意識しているのだろう。
今調査では他にも「メタボ」「非メタボ」に分けてさまざまな観点から両グループの違いを調査しているが、大きな差異は「自分の『室内設定温度の希望』は他人より下か」という意識的なもののみだった。涼しいと感じる温度やメタボ対策については、大きな違いはない。
「3度」の違いはそのまま「メタボか否か」からつながる、「暑さへの対抗力・抵抗力」に連動しているのだろう。メタボであればあるほど(そのように自負しているほど)暑さに弱いがため、室内温度を下げたくなる、というわけだ。自分がメタボであることの認識は体重や身長、BMI値や見た目などで可能だが、自分が望む室内温度設定もその一つであることを、改めて知るべきかもしれない。
ちなみに「28度」についてだが、最近は「28度では高すぎる。能率が落ちてしまい、省エネ以上のマイナス効果が生じる」との意見も強くなっている(【参照:NikkeiBP】)。今後さらなる議論が進めば、1度か2度の下方修正はありえるかもしれない。
スポンサードリンク
ツイート