「見せたくないけど見たい」女性心理とケータイのプライバシー
2008年07月19日 12:00
情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは7月18日、携帯電話のプライバシーに関する調査結果を発表した。それによると男女とも携帯電話のプライバシーにはそれなりに気を使っているものの、女性の方が男性よりも自分のデータを相手に隠したい一方で、相手のデータは見てみたい(さらには勝手に見る)傾向が強いことが明らかになった。プライベートなデータが集約されている携帯電話に対し、女性の好奇心がどのように向けられているのかがかいまみれるデータといえる(【発表リリース】)。
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今調査は7月7日から7月9日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの会員に対して行われたもので、有効回答数は447人。男女比は52.1対47.9。年齢構成比は20代14.3%、30代51.0%、40代27.3%、その他7.4%。
恋人(相手方)の持つ携帯電話のデータが気になるか、そのデータを見たことがあるかについてたずねたところ、全体では過半数が「気にならない」と答えている。
恋人の携帯電話のデータは気になりますか?また、データを見たことはありますか?
一方、気になると回答した人は半数近くにのぼるが、そのうち「気になるけど見たことはない」という人が多数を占めている。たとえ恋仲でも互いのプライバシーには踏み込まないという原則を貫いているのだろう。しかし全体では9.8%、「気になる」という意見を持つ人の中では19.3%の人が「勝手に見た」と答えている。
男性は14.3%、女性は24.3%が
「勝手に中身を見ている」
この傾向は男性よりも女性に強く出ており、「気になる」男性で「勝手に見た」人は14.3%なのに対し、「気になる」女性のうち24.3%が「勝手に見た」と答えている。約2倍近い値だ。元々「気にならない」割合も女性の方が少々少なめだが、それを考慮しても「勝手に見る」割合が2倍近いのは、特異な差が出ているといえよう。
他方、見られる・気にされる立場で考えた場合はどうだろう。つまり「自分の携帯電話のデータは見られても平気か」という問いだ。この問いにおいては、男女ではっきりとした違いが出た。
あなたの携帯電話のデータは恋人に見られても平気ですか?
年齢別ではばらつきがあり、年齢を経るごとの傾向は見つけられない(あえて言えば、歳を経るにつれて相方への許容度が増えてくる・寛容になるということだろうか)。むしろ大きな違いが出たのは男女の性別において。
「それでも相手に見せたくない」人は
男性が約半数なのに対し
女性は2/3に達している
男性も女性も「データの内容的に見られたくない」という割合に大きな差はない。しかし男性が「見られても問題ない」としている割合が32.6%なのに対し、女性は22.4%に過ぎない。逆に「見られても問題ないが、それでもイヤだ」とする回答は女性が42.1%。男性は32.6%に過ぎない。
これを「データの内容としては見られても問題ない」人だけに限る、要は感情的な面で相方に見せたいか否かで限定して割合を見てみると(図の中の赤く囲った部分)、男性は「見てもOK」と「心境的に見せたくない」が半々なのに対し、女性は約2/3が「見せたくない」と答えている。
上記2つの調査結果を見ると、ある意味プライバシーのかたまりともいえる携帯電話において、「自分のデータは見せたくない(相手か知らない自分のプライベートは見せたくない)」「相方のデータは見たい(自分が知らない相手のプライベートは見てみたい)」という想いは男性よりも女性の方が強いことが想像される。これを「相方のことを想うあまりの行為」と見るのか、それとも単に「女性は嫉妬深い」と見るのかは、この調査結果からだけでは分からない。それこそ「なぜ見たいのですか」などの設問が必要になるだろう。
……もっとも。その設問はあえてしない方が、つまりなぜ女性の方が「見せたくないけど見たい」と考えているのかは、しない方が・知らない方が幸せなのかもしれない。特に当方も含む、男性にとっては。
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