「ケータイ使ったネット利用が一番長い」な家庭は約●割

2008年07月12日 12:00

モバイルイメージ総務省統計局は7月11日、2008年5月分における家計消費状況調査の調査結果を発表した。その際に同時発表された参考表(長期時系列データ)によると、2007年時点で世帯全体でインターネットが利用できるパソコンの保有率は53.5%、携帯電話は45.9%に達していることが明らかになった。また、それらの機器のうち、「世帯全体でもっともネットの利用時間が長い機器」として携帯電話を選んだ世帯は全体の9.7%で、1割近くに達していた(【発表ページ】)。

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家計調査は、全国の世帯を対象として、家計の収入・支出、貯蓄・負債などを毎月調査し、国民生活の家計収支の実態を把握。国の経済政策や社会政策の立案のための基礎資料を提供することを目的としている。結果は逐次データ化され、毎月発表されている。また、通常のデータとあわせて話題性の高い案件と家計との関連を示すデータも、追加参考資料として報告される。今回調査分は2007年分においては集計世帯数は1931件、世帯人数は平均2.59人、有業人数(働いている人)の平均は1.30人。公開データは2002年から2007年分で1年毎のもの。

まずは「インターネットが利用できる機器を保有している世帯割合」。複数回答で、どんな機種を保有しているかの割合も併記してある。

インターネットが利用できる機器を保有している世帯割合
インターネットが利用できる機器を保有している世帯割合

これを見ると今調査結果からは2007年においてもインターネットの世帯普及率は6割強であることや、その大きな部分をパソコン・携帯電話で占めていることがわかる。テレビゲームやPDAによるアクセスも無くはないが、パソコン・携帯電話に比べると割合はきわめて小さい。

それでは世帯単位で、ネット利用時間がもっとも長い機器はいずれになるのか。ほとんどゼロから変わらない他機種を除いてパソコンと携帯電話に限定したのが次のグラフ。

世帯全体でのネット利用時間がもっとも長い機器
世帯全体でのネット利用時間がもっとも長い機器

今グラフは非ネット世帯を除いた割合なので、正確には「調査母体の全世帯の中で、もっともネット接続が長い機器」ということになる。言い換えれば、

全世帯で4割強はパソコンによるネットアクセスをメインとし、
約1割はネットアクセスに携帯電話をもっとも長く用いている。


ということになる。


家計全体でネットアクセス環境の普及率は7割未満というと、案外低い気がする。今データはあくまでも家計内に限定したことなので、職場や学校でのアクセス機会も含め、個人ベースとすれば、もう少し高い値を示すのだろう。ただ、生活に身近な存在、統合情報端末・社会インフラとしてのネット環境整備を考えるのなら、普及率はもう少し高めの方が望ましい。

また、【携帯電話利用者の約半数は「ケータイのみでネット」する】の調査結果では、「携帯電話の利用者の半数はパソコンを使わない」という結果が出ている。「携帯電話しか使わない」ではなく「もっとも多く使う」でも、全体の9.7%に過ぎない。携帯電話保有者に限ればまたデータとしては違ったものが出るのだろうが、全体に占める割合としてはこの程度なのかもしれない。

しかし逆に考えれば、「インターネットの利用者のうち5人に1人程度は携帯電話経由」と見なすこともできる。個人レベルでなく、家計ベースでの数字としては、かなり大きなものと言えるだろう。

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