いくら投資するかを決める方程式
2008年07月07日 19:40
先日巡回先に加えたサイト【いちカイにヤリ 投資世代】に、非常に興味深くためになる話が掲載されていた。いわく、株式の解説本で時々見かける「教え」の一つとして、投資金額を決める方程式というのがあるそうだ。単純にして明快、分かりやすく納得のいくお話・式だったので、ここであらためて紹介してみることにする。
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その式とは、
●いくら投資するかの方程式
※勝率……その案件に対する確からしさ。確証度。
※算出結果が0以下の場合はもちろん0として扱う(【まなめはうす】の中の人指摘による補足)
というものだった。元記事では事例として「7割くらいの確率(でそうなるだろうという案件)」があげられており、この場合は「(70-50)×2=40(%)」なので、4割くらいの投資にとどめるべきだという話が進められていた。
単純ではあるがこの式、非常によく出来ている。例えば「丁半ばくち」という言葉がある。丁か半かを当てるもので、当たる確率は基本的に1/2(もちろんレートの違いもあるが)。この場合は「(50-50)×2=0」なので、投資対象にはならないことを意味する。要は「丁半ばくちのような投資はするな」ということだ。
確証度が8割あったとしても、残りの2割は外れる可能性がある。普通は「8割くらいの確からしさなら全力でもかまわないだろう」と思うだろうが、この「教え」では6割にとどめるべきだと戒めている。ましてや「6割の確証度」ならわずか2割。もちろん5割にも満たないのなら、投資対象ですらない。
「いくら投資するかの方程式」実践三例。8割もの自信がある案件でも投資額は全体の6割に留めておくべき、という話。
実際の投資対象、投資案件において「うまく行く確率は●×%です」と表記されているものなどは無い。したがって「確証度」はそれぞれ投資する本人が定めねばならない。それには自分自身の経験則や各種判断材料が必要になる。よほど確証がなければ「100%大丈夫」との太鼓判は押せないし、7割、8割の勝算を算出できる投資対象ですらなかなか見つからないに違いない。
例えば「勝率8割」というのは、「5回投資すれば4回までが儲かる対象」に他ならない。それは本当に「5回投資してマイナスになるのは1回だけだ」と自信を持っていえるものだろうか、自問自答してみると良いだろう。しかもそのような「かなり確からしい案件」ですら、今方程式では「6割にとどめておくべき」と助言している。目算値ではあるものの慎重なのに違いはない。が、同時に投資対象への再認識を気づかせてくれる、ありがたい式でもある。
今方程式はあくまでも投資に限ったお話。しかしちょっと応用すれば、投資以外の要件にも案外使える場面があることだろう。
大胆な行動に出るべきか、あるいは小出しで済ませておくべきか、手出し無用とするべきか。判断を求められる場面はいつなんどきやってくるかわからない。自分自身の経験則と周囲の状況、各種情報を見つめ直して勝算を概算で良いから出し、その上でどれくらい注力すべきか、考える時にもこの式は役立つに違いない。
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