投資しない 理由はずばり 余裕が無い
2008年07月07日 08:00
【オールアバウト(2454)】は7月3日、投資とお金の専門家に関する調査結果を発表した。それによると現在投資をしていない人が「なぜ投資をしていない」かの理由でもっとも多かった回答は「余裕資金が無い」で、6割強を占めていることが明らかになった。また「損をするのが怖い」という回答も過半数を超えていた(【発表リリース】)。
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今調査はインターネット調査機関マクロミル経由で5月28日・29日に行われたもので、有効回答数は524人。男女比は1対1で年齢階層比は30代33.6%、40代33.6%、50代32.8%。現在投資をしている人・していない人の割合は1対1。
「投資をしていない人」、つまり回答母数の半数に対して「なぜ今投資をしていないのか」を複数回答でたずねたところ、「余裕資金が無いから」がもっとも多く63.7%の回答率を得ている。
なぜ投資をしていないのか
何をもってして「余裕資金」とするのか、言葉の定義が難しいところ。【貯蓄額 1000万以下過半数 貯蓄ナシは わずか2%】にもあるように多くの人は「貯金・預金」は行っていることから、「収入から各種必要経費を除き、将来のための貯金・預金をし、手元に残った(自由に使える)余剰資金」そのものはそれなりにあるものと思われる。
この「余剰資金」すら無いのが6割なのか、それとも「余剰資金そのものはあるが、’投資にまわせる’余剰資金は無いのか」なのは残念ながらこの調査結果からだけでは分からない。
また、第二位に位置する「損をするのが怖いから」も十分に納得の行く回答ではある。リスクの無い投資など無く、投資をした以上損をする可能性は必ず付きまとう。それを恐れているのなら、「投資をしない」選択はきわめて賢明なものと思われる。
「命金(いのちがね)には手をつけるな」という相場教訓がある。これは「投資は余裕資金でするべき」「必要なお金を投資にまわすな」を意味し、「投資の結果、その資金を失うリスクがあることを念頭におくべき(だからその無くなったら非常に困るような類の資金を投入するべきではない)」と同義語である。
投資をしない人は、相場教訓の
「命金には手をつけるな」を
知らずのうちに実践している。
今調査項目で「余裕資金が無いから」が、「生活全般でまったく余裕資金が無い」のか、「他へ充当する余裕資金はあるが、投資にまわせるだけの額は無い」のかは不明だが、「余裕資金がないので投資が出来ない」という回答は、正しい選択と評価できる(もっとも「貯金・預金」も広義では「投資」には違いないのだが……)。
一方、グラフ上赤い四角で囲った項目「難しそうだから」「どうやって始めていいかわからないから」は、資金的な問題があるわけではなく興味はあるが、知識的な面から敬遠しているだけに過ぎない層といえる。今調査の大筋部分でスポットライトを当てている「お金の専門家」に相談したり、専門書をひもとくことで、この層は投資の世界に足を踏み込むことが可能となるだろう。
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