「なんでダイワハウスなんだ?」大和ハウス工業とサイバーダインがロボット事業で独占総代理店契約を締結

2008年07月02日 08:00

サイバーダインのHALイメージ【大和ハウス工業(1925)】は7月1日、介護・福祉用自立支援ロボットスーツ「HAL」の研究や開発を手がけている【CYBERDYNE(サイバーダイン)】との間で総代理店契約を締結したと発表した。今後サイバーダインが生産・販売するロボットスーツ「HAL」を大和ハウス工業が一括して買い付け、日本国内での独占的取引代理店として指定されることになる。またこれにあわせて7月4日、大和ハウス工業はサイバーダインからの第三者割当増資による株式割当を引き受けることになる(【発表リリース】)。

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サイバーダイン社の介護・福祉用自立支援ロボットスーツ「HAL」(リリースより)
サイバーダイン社の介護・福祉用自立支援ロボットスーツ「HAL」(リリースより)

サイバーダインは人・機械・情報系の融合複合した技術「人支援サイバニクス技術」における最先端の企業としてロボットスーツ「HAL」の量産化と機能アップに取り組んでいる。2007年2月には大和ハウス工業との間で、住宅や介護・福祉施設、スポーツ施設でのロボットスーツの活用について業務提携。2008年5月には年間生産台数500台を目指したロボットスーツ「HAL」の基幹工場に着工している。

今回大和ハウスが工業がサイバーダインと独占的契約を結ぶことにより、大和ハウス工業側では大和ハウスグループが保有する経営資源(住宅、商業施設、介護・福祉施設の建築事業をはじめ、リゾート・スポーツ施設事業等)や手かげてきた介護・福祉施設などを組みあわせ、これらの施設向けの福祉や介護機器として利用するべく、リース販売の展開を行う。さらにグループ外の介護・福祉事業者にも営業活動を実施し、ロボットスーツ「HAL」の売り込みを展開するとのこと。

大和ハウス工業は【「なんでダイワハウスなんだ?」ダイワハウスのテレビCMが面白い】にもあるように、「なんでダイワハウスなんだ?」のテレビコマーシャルで有名なため、記事タイトルでも利用させてもらったが、元々同社はサイバーダインの株式を15.4%保有している。7月4日の第三者割合増資の引き受けで、この割合は20.5%にまで増加する。


サイバーダイン社の介護・福祉用自立支援ロボットスーツ「HAL」発表記者会見の様子。今回の提携の際のものではないが、「HAL」がどのようなものかが分かるだろう

なお「HAL」の仕様はサイバーダイン社の【説明ページ】にあるが、全身一体型で23キロ・下半身型で15キロに過ぎず、充電も100ボルトのバッテリー稼動、連続稼働時間は2時間40分にもおよぶ。

大和ハウス工業が資金・営業方面で全面的なバックアップ体制を整えることで、サイバーダイン社は開発研究に注力することができるようになる。また、大和ハウス工業側でも自社が展開している施設に対し、他の企業では太刀打ちできない特異な付加価値を備えることができるようになる。本格的な収益が得られるようになるにはまだもう少し時間がかかると思われるが、非常に興味深く、また注目したい事業といえるだろう。

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