郵便局内にミニコンビニ・「JP ローソン」1号店が8月6日オープン
2008年07月30日 08:00
「郵便局会社」は7月28日、コンビニチェーン大手の[ローソン(2651)]との総合的な提携に基づき、8月6日から郵便局内の空きスペースにミニサイズのコンビニエンスストア「JP ローソン」をオープンすると発表した。当初は東京都中央区の日本橋郵便局内での出店となるが、今後8月末までに関東地区内の6つの郵便局に展開することになる(発表リリース)。
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JP ローソンのイメージ
元々郵便局会社(日本郵政公社)とローソンとの関係は良好な状態にあり、【コンビニ+郵便局=??? ローソン店内にシームレスな郵便局が開店】にもあるように「ローソン内に郵便局」的な試みも行われていた。今年2月には日本郵政株式会社とローソン間で総合的提携が締結されているが、今回の「JP ローソン」はその提携に基づき「郵便局会社が店舗を経営する」もの。
コンセプトは「スモールタイプの物販店舗」「郵便局内のコンビニエンスストア」で、一号店となる日本橋郵便局店をはじめとする「JP ローソン」は次のスペックを兼ね備えている。
1.郵便局内の待合コーナーの空きスペース(窓側壁面部など)に設置。
2.商品は、通常のコンビニエンスストアの取扱商品(おにぎり、弁当、デザートなどを含む)のほか、丸型郵便ポストを型取った独自商品(マグカップや貯金箱)など、郵便局ならではの商品の品揃えを実施。(総アイテム数 約500~1500アイテム、通常コンビニの数分の一)
3.営業時間は郵便窓口が開設している時間帯(郵便局により開設時間が異なる、終日営業ではない)。
4.売り場の広さは約5坪~15坪と通常のコンビニエンスストアの約3分の1。
イメージ的には大型ターミナル駅や病院内に展開されているミニサイズのコンビニ、といったところだろう。「独自商品」が気になるが、郵便局で保険や定期などを契約する時にもらえるオリジナルグッズ(陶器製の筒型郵便ポストの形をした貯金箱)と似たようなものかもしれない。これらのアイテムは人気の高いアイテムであり、これが実売されるとなれば注目を集めることだろう。またそれら「独自商品」以外の通常商品は、基本的にローソンが提供していくとのこと。
今後千葉県千葉市、埼玉県川越市、神奈川県平塚市、千葉県印西市などで8月中に(日本橋店もあわせ)合計6店舗を展開する。これまで一部郵便局の敷地内で併設展開していた「ポスタルローソン」についても、逐次「JP ローソン」と名と仕組みを改め、郵便局会社の経営に移管する予定とのこと。
注目すべき点は、これらの「JP ローソン」の経営がローソンではなく、あくまでも郵便局会社の手によるものになるということ。これまでの「ポスタルローソン」のように「郵便局内の場所を借りたコンビニの出張所」ではなく「郵便局がコンビニ会社の後押しを受けて展開する、ミニサイズのコンビニ」ということになる。もちろんローソン側は主要アイテムの卸しを請け負うため、メリットも大きい。いわば外部的支店(と商品展開先)が大きく増える可能性があるからだ。
「JP ローソン」が設置された郵便局が、ますます「郵便事業を行うための場所」としてより「集会場」のような立ち位置になる可能性はあるが、「集客要素としてプラスとなる」という判断ならば、この展開はベターなものといえるだろう。広さをある程度必要とするので、すべての郵便局に設置というわけにはいかないが、今後多くの郵便局で「JP ローソン」の姿を見かけることになるかもしれない。
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