走行中の二酸化炭素はゼロ! ホンダが新型の燃料電池車「FCXクラリティ」を投入

2008年07月03日 08:00

FCXクラリティイメージ[ホンダ(7267)]は7月2日、走行中に二酸化炭素を排出しない燃料電池車FCXクラリティの日本仕様車を公開した。また、11月からリース販売という形で展開することを明らかにした(【発表リリース】)。

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FCXクラリティ
FCXクラリティ

燃料電池車とは、燃料電池に水素と酸素を取り込んで化学反応を起こし、電気を発生させ、その電気でモーターを回して走る「電気自動車」。走行時に燃焼活動を起こさないので二酸化炭素などの排出ガスが無いのが特徴。

リリースによるとFCXクラリティは従来ホンダが開発していた燃料電池(Honda FCスタック)と比べて性能の良いV Flow FCスタックを搭載。1回の水素の充てんで走行できる距離を、従来型と比べて30%も長い620キロに伸ばした。なお最高速度は時速160キロ。

FCXクラリティイメージホンダはFCXクラリティのリース販売先について、今年の11月以降、まずは官公庁や一部の限定された民間企業に限って行う予定。なお「量産型」の燃料電池車としては世界初のものだが、生産・販売計画台数は1年あたり数十台、3年間で日米あわせて200台前後を予定している。またリース価格はリリースなどには記載されていないが、一部報道では「アメリカでは月額600ドル(6万円)、日本では未定」という記載がある。リースではなくて買取となれば、恐らく現行では1000万円は下らないだろう。

ホンダといえば【ホンダのフィット、2007年度の国内登録車販売台数でトップに】にもあるように、ガソリン価格の高騰から燃費の良いスモールカー『フィット』の売れ行きがきわめて堅調。ランニングコストや航続距離(車内エアコンを使えば当然ながら620キロという数字はさらに減るだろう)、燃料充てんの手間(充てんそのものや充てんする場所の問題)など、通常のガソリン車と比べて問題点は少なくない。それらのハードルをクリアし、「地球とお財布に優しい自動車の提供」という観点で、フィットに続くヒット商品として燃料電池車を展開することができるのか。その先駆けとなりうるFCXクラリティに注目したいところだ。


(最終更新:2013/09/01)

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