ドワンゴ、ニコニコ動画の著作権侵害動画への対応について3団体と合意

2008年07月02日 19:40

インターネットイメージ【ドワンゴ(3715)】は7月2日、同社の子会社ニワンゴが運営する動画投稿共有サービス「ニコニコ動画」において、動画権利関連3団体からの要請を受け、著作権侵害をしている動画の削除などの対応策を提案。3団体の同意・確認を受けた上で申し入れ書を提出し、受領にいたったと発表した(【発表リリース、PDF】)。

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動画共有サイトについてはその規模を問わず著作権を侵害する動画が半ば放置されていることが問題視されている。海外サービスでは【YouTube】が各種対応策を打ち出し、逐次著作権者らと協議を重ね、チェック機能を導入している。また、著作権上問題のある動画に対して著作権者側が(内容的に肯定できるものなら)許諾をする代わりに広告を掲載させ、版権料の代わりに広告料を受け取るという仕組みを導入し、共存方法を模索している。

今回ドワンゴと協議を行ったと報じられたのは有限責任中間法人日本動画協会、社
団法人日本映像ソフト協会、社団法人日本映画製作者連盟の3団体。この3団体からの要請を受け、

1.同サービス内に既に投稿されている3団体の会員社の著作権を侵害している動画(MAD動画※を含む)を削除するこ

2.新規に投稿された動画について監視を行い、3団体の会員社の著作権を侵害している動画(MAD動画を含む)を速やかに削除すること

※MAD動画……オリジナルではなく元動画をベースに新たな演出や加工をした動画。複数のオリジナル動画を組み合わせたり、手書きの文字や動画を追加する場合もある


の2項目について対応策の実施を提案し、3団体からの同意を得たという。なお具体的な対応策について(例えばどの動画が対象になるのか、監視のシステム内容、「速やかに」の時間的定義など)は明らかにされていない。

「ニコニコ動画」はYouTubeと比べれば完全な開放サービスでないことから、著作権に関する認識も甘い傾向がある。今回3団体が改めて申し入れを行ったのも、そのあたりを起因とするものだろう。具体的な対応策の内容は不明だが、その策が行われることはもちろん、団体側が望むべく成果を上げるような効果が生み出されなければ、あらためてサービスの体制と管理運営を直接行うニワンゴはもちろん、間接的に統括する立場のドワンゴの姿勢も問われることになるだろう。


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