主婦のへそくり額は過去最高の356万円
2008年07月09日 08:00
損保ジャパンDIY生保は7月3日、夏のボーナスや消費動向に関する調査結果を発表した。それによると2005年夏以降の調査においてへそくり保有比率は過去最低の41.0%となる一方、平均額は過去最高の356万3000円であることが明らかになった。「へそくり」を持つ理由では「いざという時の備え」がもっとも多く、主婦が生活防衛のためにへそくりを強化しているようすがうかがえる(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は6月13日から16日に20~50代のサラリーマン世帯の主婦500人を対象に行われたもの。年齢階層比は20・30・40・50代で均等割り当て。
ここでは夫に内緒の資産を「へそくり」と定義しているが、そのへそくりを持つ人は全体の41.0%を占めていた。その41.0%に具体的な額を尋ねたところ、平均額は356.3万円という結果が出た。
へそくり額の分布動向
平均値は約350万円だが、ボリュームゾーンは100~200万円の層、次いで50万円以下の層となっている。200万円以下でくくるとすでに人数的には過半数を超えている。平均値と人数のかたよりに大きな違いが見られるのは、高額のへそくりを持つ主婦が少なからずいることで、平均を押し上げているからだと思われる(実際今回の最高額は4000万円だったとのこと)。
損保ジャパンDIY生保では2005年夏以降夏と冬に同様の質問をしており、その調査毎のへそくり平均金額の推移を見ると次のようになる。
へそくり平均額の変移
直近3年に限った話になるが、今年のへそくり平均額がいかに高いかが分かるだろう。
冒頭でも触れているが、「へそくり」を持つ理由のトップは「いざという時の備え」。この割合の高さは世帯収入の高低、専業主婦・パートや正規社員、年齢を問わずもっとも高い値を示している。へそくり額が今回調査でかなり高い値を示していることと、へそくり自身の所有理由から、昨今の景気への不安・不信感が見えてくるというもの。
景気に対する不安感が強まれば財布のヒモをしめたくなるのは人の常というものだが、同時に消費が抑えられると世の中へのお金の周りが低迷し、景気がなかなか回復しないのもまた事実。下手をすると堂々巡りが起き、ますます景気が悪くなってしまう。「安心してお金を消費できる」ような社会システム作りが、担当行政機関には求められよう。
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