東京駅ホームの屋根に太陽光発電・2010年から実働開始
2008年07月03日 08:00
【JR東日本(9020)】は7月2日、二酸化炭素の削減目標(2030年までに1990年度比50%削減)実現のための方策の一つとして、来年度から東京都の一部ホームの屋根に太陽光発電パネルを導入すると発表した。この導入により年間330メガMWhの発電量が期待でき、東京駅全体の0.3%の電力をまかなうことができる。また二酸化炭素削減量は年間90トンに達するとのこと(【発表リリース、PDF】)。
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太陽光発電パネル設置の東京駅イメージ
太陽光発電パネルを設置するのは、東海道線のホーム(9・10番線ホーム)で全面積は3000平方メートル。出力は390キロワット。東京駅の二酸化炭素排出量・消費電力の0.3%に相当する。なお発電した電力は駅内の照明や空調などに利用するとのこと。
スケジュール的には設計を2009年初頭までに終え、その後施工。2010年半ば頃に使用を開始する。費用は約11億円(現状の概算値)。今回発表されたのは一部ホームのみの太陽光発電ユニット導入だが、今後今件の実績や太陽光発電そのものの技術開発動向を注視しながら、他ホームへの拡大も検討するという。
指摘されてみれば確かに、駅の屋根部分は一日中太陽光が照らすため、太陽光発電にはぴったりな場所に他ならない。11億円(+メンテナンスなどの経費でα)の投資を回収するには330MWhの発電量で何年かかるのかなど、費用対効果のことを考えるともう少し効率の良い太陽光電池が求めたいところ。
しかし太陽光発電は原油価格の高騰からニーズが急速に高まっており、技術革新も加速度的に進んでいる。恐らく今件の実証実験が1年経過をする2011年頃には、現状と比べて相当エネルギー交換率の高い太陽電池が供給されていることだろう。言葉通り「太陽の恵み」を東京駅全体で活用できるような仕組みになるのも、そう遠い未来の話ではないのかもしれない。
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