携帯電話のみでネットをする人の割合は11.3%
2008年07月16日 19:40
総務省は7月12日、2008年度版の情報通信白書を発表した。それによると2007年末におけるインターネット利用者のうち、携帯電話やPHS、携帯情報端末から「だけ」でインターネットへアクセスしている人はインターネット人口8811万人に対して992万人・11.3%に達していることが明らかになった(【発表ページ】)。
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情報通信白書とは総務省が毎年日本の情報通信の現況や情報通信の政策の動向について、国民の理解を得ることを目的として作成する統計資料。政策決定の材料としても用いられる。
今回発表された2008年度版のデータによれば、2007年末におけるインターネット人口は8811万人。そのうち、他のメディアの併用も含めて携帯電話やPHS、携帯情報端末からインターネットへアクセスする人は7287万人と全体の82.7%を占める。そのうち、パソコンやゲーム機など、他のメディアを使わず、「携帯電話やPHS、携帯情報端末のみでネットにアクセスする」人は992万人・11.3%に達していた。
2007年末におけるインターネット利用端末の種類
全体の7割近くが「パソコン」と「携帯電話やPHS、携帯情報端末」を併用しており、世間一般的にはこのパターンが一番多いものと思われる。一方で「パソコンのみでネットにアクセス」は1469万人・16.7%。こちらも(携帯電話の普及率を考えれば)意外に多い値といえる。
「携帯電話だけでネットにアクセスする人の割合」については、先に【携帯電話利用者の約半数は「ケータイのみでネット」する】で「約半数」、【「ケータイ使ったネット利用が一番長い」な家庭は約●割】では「家庭」単位で「もっとも長い時間を使う」という条件下でも9.7%という値が出ている。前者は元々携帯電話経由のアンケートであったことや比較的コアな層を対象としていること、後者は「のみ」ではなく「もっとも」であることや、個人ベースではなく家庭ベースであることから差異が生じたものと思われる。また、調査期間の違いも多少は影響しているのだろう。
1000万人ものの存在は
携帯電話におけるウェブサービスが
十分にビジネスとして成立しうるだけの
絶対数足りうる
「ネットユーザーの10人に1人はケータイしか使わない」「携帯電話だけでネットにアクセスする人は992万人」。この数字をどのように解釈するかは人それぞれ。だが、パソコン向けのサービスと比べて制限が多く、「はじめの一歩」はともかく、他の同列サービス・サイトとの違いを見せるためにはパソコン以上の労苦を必要とする携帯電話市場において、「それだけをネットへの窓口と考えている人」が1000万人近く(恐らく現在は1000万人を超えているだろう)いるという事実は、非常に魅力的な値に見えるに違いない。
何しろ「パソコンでもアクセスできるから、そちらの高機能さと比較されて利用者が奪われる」という心配が要らないユーザーの層が、1000万人いるということなのだから。
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