今調査は6月1日から5日までの間にインターネット経由で行われたもの。有効回答数は1万4041人、男女比は46対54、年齢階層は30代がもっとも多く38％、ついで40代29％、50代の17％など。

4月から始まった特定健診など、やせ気味というよりは太り気味の体型に対する世間の注意関心が大いに寄せられる昨今。調査母体に対し自分の体型を気にしているか尋ねたところ、「気にしている」と回答した人は4割近くにものぼった。

自分の体型を気にしているか

また、「やや気にしている」をあわせると78.3％が程度の違いはあれど「自分の体型を気にしている」ということになる。

「体型」を広義で考えると「気にしている」対象となる体型は「太り気味」以外に「やせ気味」も含めることになる。しかし今調査において他の設問では「ダイエット」「メタボリック」「特定健診」という言葉が相次いで用いられており、事実上ほとんどが「太り気味で体型を気にしている」と見てよいだろう。実際、【厚生労働省の資料】では(5年前の時点において、だが)やせ型は男性で6％、女性でも10.4％しかいない。

全体の8割近くが「体型を気にしている」と回答しているが、それではダイエットの経験がある人はどれくらいだろうか。これには4割近くが「したことがない」と回答している。

ダイエット経験の有無

「体型が気になる人」が8割もいるのに「ダイエットをしたことがある・している人」が6割しかいないということは、単純計算で残りの「2割は自分の体型が気になっているが、ダイエットなど見向きもしない」ということになる。先の厚生労働省の資料を見ても、「残り2割は実は『やせ型で体型を気にしている』からダイエットなど必要ない」という好意的な解釈は出来ない。あきらめているのか、自覚症状に薄いのか。

また、経験の有無では6割が「ある」という回答だが、「過去に」が4割を占めているのも気になる。仮にこの4割全員が「過去にダイエットに成功し、自分の体型が気にならなくなった」としたら、どのように考えても「体型を気にしない」の2割とは計算が合わない。やはり少なからずの人が「ダイエットを過去にしたが挫折して、今はあきらめている(中休み状態にある)」と見てよいだろう。

繰り返しになるが、現状では8割の人が自分の体型(しかも恐らくは太り気味の方)を気にしているにも関わらず、ダイエットをしているのは2割に過ぎない。しかも4割にいたっては「過去に一度もしたことがない」という回答すらしている。

メタボ健診こと特定健診は原則かぞえで40歳以上の人を対象とするが、40歳未満の人でも自分の体型を確認するのは鏡があればいつでも出来る。体重や体脂肪についても最近は安くて高性能の体重計が気軽に手に入る時代なので、ちょっとした労苦ですぐに調べる体制を整えられる。しかも最近では体重計自身が乗った人の体重や体脂肪などをデータとして取り込み、色々とアドバイスしてくれるものまである。

結局ダイエットをするのは自分自身なのだから、まずは自分で現状を認識し、その上で自分の意思で「やらなくちゃ」と決断しなければならない。そのモチベーションを高める(≒危機感を持つ)にも、まずは体重計の上に載って現状を認識してみてはいかがだろうか。

(最終更新:2013/09/06)