デパートからあの方法に・「母の日のプレゼント」に見るプレゼント購入先の移り変わり
2008年06月26日 08:00
インターネット調査会社のマイボイスコムが6月23日までに発表した調査結果によると、母の日にプレゼントをした人の3割近くが、インターネット通販を利用し、購入先としては最も多くの人が利用していることが明らかになった。百貨店やスーパー、花屋などが続いているが、実店舗での購入よりも便利なネット通販を巧みに使う現代人の生活様式が垣間見られる(【発表リリース】)。
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今調査は6月1日から5日までの間にインターネット経由で行われたもの。有効回答数は1万3747人、男女比は46対54、年齢階層は30代がもっとも多く39%、ついで40代29%、50代の16%など。なお全体のうち母の日にプレゼントをあげた人は59.2%に達している(自分が母親の立場でもあり、プレゼントをもらったが、他人からももらった人16.1%を含む)。
「母の日」にプレゼントを贈った人に、その購入元を尋ねたところ、「インターネット通販」と答えた人がもっとも多く26.6%に達していた。
今年の「母の日」に贈ったプレゼントはどこで購入しましたか
「母の日」のプレゼントというとまずカーネーションが思い浮かぶが、そのカーネーションがもっとも容易に手に入るであろう「花屋」は12.8%。カーネーション以外に衣料品やバッグなどの小物、観葉植物や化粧品など、定番となるプレゼントの購入先としては、実店舗としてはデパート・百貨店やスーパーなどが思い浮かばれる。「母の日」が近づくと店内のあちこちで「母の日」向けの「提案商品」が展示されるものだ。
過去においてはそれらの実店舗での購入がほとんどだったが、最近ではインターネット通販が普及し、さらに実店舗同様にネット通販サイト上でも「母の日特集」と称してさまざまな「提案商品」が披露されるようになる。同じような企画を提示しているのなら、価格・品揃えなど他の要素が同じ場合、申込みや品選びが簡単なインターネット通販に心がなびくのは当然というもの。
●百貨店やスーパー
・「母の日」に合う商品の提案
・特別な包装
・母の日に到着するよう配送調整
・豊富な品揃え
●インターネット通販
・「母の日」に合う商品の提案
・特別な包装
・母の日に到着するよう配送調整
・より豊富な品揃え
・商品検索のしやすさ
・購入手続きの簡単さ
・店まで赴かなくとも手配可能
実店舗ならではの商品や、「やはり実物を見ないと選べない」という類のものならともかく、奇抜なものでなければインターネット通販で事が足りてしまう。むしろメリットが多い。これでは百貨店を差し置いて、インターネット通販が選ばれるのも仕方が無いお話。
デパートの売り上げが落ち、
ネット通販の利用者数が増えている。
先に【2008年5月度のチェーンストアの売上高、前年同月比-1.1%】でスーパーやデパートの5月における売上高について解説したが、そこで母の日関連の商品は「お花関連のプレゼントの動きがかなりよかった」と触れた。これは同時に「お花関連以外のプレゼント商品は不調だった」ということも意味する。実際衣料品部門の婦人衣料では「母の日ギフトは苦戦」という表記を発表資料に見つけることができる。
他の実店舗小売店同様、スーパーやデパートにおける「母の日」商戦でも、インターネットの通販が実店舗の顧客を奪っている。それが今回の調査で裏付けられたと見るのが妥当だろう。
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