金持ちはテレビ・動画見ず!?
2008年06月20日 06:30
Webマーケティングガイドは6月25日、メディアの利用実態に関する調査結果を発表した。それによると、ここ一年間においては、年収が高い人ほどテレビやインターネット上の動画視聴が減る傾向にあることが明らかになった。逆に低年収ほど視聴が増える傾向も見られる。料金的なハードルの低いテレビや動画閲覧は、「庶民のための娯楽」という認識の表れなのかもしれない(【発表リリース】)。
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今調査はインターネット経由で16歳から59歳までの男女500人を対象に行われ、性別・年齢層別で均等割り当てが行われている。調査期間は5月9日から12日。
調査結果ではさまざまなデータが公開されているが、テレビと動画のここ1年における視聴傾向のうち、年収別に区分されたものを見てみると次のようになる。まずはテレビ。
個人収入別テレビのここ1年における視聴動向
「非常に増えている」「少し増えている」を増えている派、「少し減っている」「非常に減っている」を減っている派として、その境目に青い線を加えた。青い線の左右の項目を見比べると「やや」という程度ではあるが「高年収ほどテレビを見なくなりつつある」という傾向が見られるのが分かるだろうか。1000万円以上の層が15人しか該当しないので母体数が少なく、データ上のぶれが生じている可能性があるが……。
「高収入ほど見なくなった」傾向はむしろ動画の方が明らかに分かる。
個人収入別動画のここ1年における視聴動向
年収が高くなるにつれ、「増えている派」が大きく減少し、一方で「減っている派」が増えていることがわかる。また、高収入な人たちは「元々動画など観ない」という割合も多いのが特徴の一つ。無料、またはそれに近い料金で閲覧できる動画より、もっと楽しい・注目する娯楽があるということなのだろうか。
「安価な庶民向けの娯楽」。
富裕層には
「より有意義と思える時間の過ごし方」と
いう選択肢が用意されている。
テレビもネット上の動画も、受信装置と環境さえ用意すれば、無料で自由にいくらでも閲覧することが出来る。かかる費用という点ではこれほど安く、そして注力できる時間を考えればコストパフォーマンスの良い娯楽は無い。さらに技術的なハードルが低いのもポイント。それが多くの人をとりこにさせるキーポイントなのだろう。
逆に考えれば自由にできるお金に余裕がある人にとって、わざわざ無料で彼ら・彼女らにとっては「貴重な」時間を費やさなくとも、もっと有意義に過ごせる娯楽・要件があるという認識に違いない(あるいはそれに気がつきつつある)。自由な時間にどこまでコストを計上できるか、その考え方の違いが年収とテレビ・動画の視聴動向に現れたものと思われる。
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