電車の中吊り広告をブログパーツに・「今日のナカツリ」サービス開始
2008年06月10日 06:30
プロモーションやコンサルティング業務を手がけるアップフロンティアは6月9日、週刊誌の最新発売号やビジネス誌、ライフスタイル誌などさまざまな雑誌の中吊り広告を、発売日当日にパソコンのデスクトップ上やブログ上に表示できるサービス【今日のナカツリ】を開始したと発表した(【発表リリース】)。ブログパーツもガジェットも無料で利用可能。
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電車の車内に展開される「中吊り広告」は、乗客に長時間注目される可能性がある一方、電車内の閲覧という特殊状況下における広告なため、分かりやすく、インパクトが強く、覚えやすいキャッチコピーを展開する必要がある。そのため、他の広告と比べて特異なスタイルを持つ場合が多い。「中吊り広告」だけでも雑誌の概要、果ては世の中の流れが把握できるとする人もいるだろう。
今回提供される「今日のナカツリ」は、そのような特性を持つ「中吊り広告」の最新版をパソコン上で閲覧できるようにするというもの。ウィンドウズVISTA用のデスクトップ上ガジェット、あるいはウェブサイトやブログ向けのブログパーツとして提供され、利用者・読者は対応雑誌の最新中吊り広告を閲覧できる。気になる中吊り広告があればクリックすることで拡大表示し詳細の確認が可能。さらに拡大表示時にクリックすると、該当する雑誌の公式サイトにジャンプする(要は広告の役割も果たしている)。
対応雑誌はリリース発表時点で7社26誌。具体的には、
・朝日新聞出版
「AERA」「週刊朝日」
・新潮社
「週刊新潮」「新潮45」「旅」「yom yom」「新潮文庫」
・ダイヤモンド社
「週刊ダイヤモンド」
・東洋経済新報社
「週刊東洋経済」
・阪急コミュニケーションズ
「FIGARO japon」「Pen」「ATES」「ニューズウィーク日本版」
・文藝春秋
「週刊文春」
・マガジンハウス
「an・an」「GINZA」「Hanako」「Hanako WEST」「BOAO」「BRUTUS」「Casa BRUTUS」「Tarzan」「POPEYE」「ku:nel」「クロワッサン」「クロワッサンPremium」
※出版社名・雑誌名は順不同
となる。今後リクエストなどを参考に、対象誌を増やしていくとのこと。また、フルタイムで最新号の中吊り広告があるわけではないので、閲覧のタイミングによっては好みの雑誌の中吊り広告がない時もある。ブログパーツの場合、背景色の変更は可能だが、サイズの変更などはできない。
現在はまだ単なる「広告の集合体」というコンセプトを抜け出していないので「参加した雑誌すべての中吊り広告を表示する」というスタイルでしかないが、例えば芸能関係中心のサイトに経済誌の中吊り広告は少々浮いてしまうし、金融関連のサイトには不釣合いな大衆紙の広告があるのも事実。「好みの雑誌のみを選択して、その雑誌の中吊り広告のみ表示する」タイプにカスタマイズが出来れば、利用可能性が大きく広がるのではないだろうか。
またリンク先は各雑誌の公式サイトとなっている。こちらも選択式にして、アマゾンなどの最新号へのリンク先(キーワードによる検索結果でも良い)とし、アソシエイツコードを挿入できるようにすれば、貼り手側のモチベーションも高まる。
ともあれ、「短い閲覧時間で読み手に強い印象を与え、記憶してもらうようにする」という「中吊り広告」の特性は、ブログやサイトなどウェブ上の情報展開と似たところがあり、実は相性が大変良いように思える。非常に興味深い、アイディア勝利のブログパーツといえるだろう。
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