eラーニング、個人効果実感6割・企業や団体評価は8割
2008年06月18日 12:00
gooリサーチと慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構は6月17日、ゲーム機やパソコンを利用した自己学習に関する調査結果を発表した。それによると個人的な学習でeラーニングをした人の6割以上が「何らかの効果がある」と回答していることが明らかになった。また企業・団体・学校が行っているeラーニングでは「効果がある」と答えた人は8割を超えていることも判明した。効果の有無について問われることが多いeラーニングだが、実際に体験した人の意見は肯定派が多いようだ(【発表リリース】)。
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今調査は2月22日から25日、インターネット経由で行われたもので有効回答は1063人。男女比は50.05対49.95、階層比は学生25.96%・パートやアルバイト13.73%・主任や係長/講師や助手クラス10.25%・一般社員27.19%など。
インターネットやパソコン、ゲーム機などをツールとして利用し、先生・講師側の指示(あるいは提示)に従い学習をすることを特に「eラーニング」と呼ぶ。現在では学校や会社単位での受講プログラムもあれば、個人単位で受けられるシステムも多数用意されている。今記事では調査結果のうち、「個人単位」「企業や学校単位」それぞれの面における「eラーニングの成果」を、実際の受講者の意見としてチェックする。
まず個人ベースで自発的にeラーニングを利用した経験のある人228人(21.5%)に、その学習効果を尋ねたところ、大いにあった・ある程度あったを合わせ肯定的な意見が6割を超えていた。
個人的な学習でのeラーニングの効果について
自発的なeラーニングでは約6割が「効果あり」と認めていることになる。選択肢で「逆効果」が用意されていたのかどうかは不明だが、そのような意見を持っていたとしても「わからない」「まったく効果はない」と回答することが推定されるのでここでは無視することにする。ともあれ、6割以上はその効果を認めていることになる。
これが企業や団体、学校で受動的にeラーニングを用いた学習・研修を受けた場合はどうなるだろうか。経験のある184人(17.3%)にたずねたところ、「ある程度」「大きな」をあわせた「効果がある」は能動的な個人のeラーニング効果をはるかに超え、8割に達していた。
企業(団体)・学校が実施するeラーニングの効果について
効果が無い・わからないはあわせて2割にも満たず、多くの人が「効果あり」と認識していることが分かる。
個人ベースの能動的な場合より、企業・団体・学校ベースの受動的な場合の方が、eラーニングの効果があったと思う人が多いのは一見不思議に見える。しかし調査結果にもあるように「eラーニングのメリット」として「学習時間や場所が自由で、好きなときに自分のペースで受講できる」「繰り返し学習ができる」などに多くの回答が集まっていることから、その理由がつかめてくる。
従来個人で出来て集団に出来なかった
学習スタイルを採用できること
個人の学習ではeラーニングに頼らなくとも、学習時間や場所の自由度は効くし、繰り返しの学習も可能。しかし企業や団体、学校の勉強・研修ではそのようなスタイルが許されない場合が多い。つまりeラーニングのメリットは「個人ベースの学習で出来て、通常の集団の勉強や研修では不可能なスタイルで取り組むことができる」と見ることができる。
今後eラーニングはこれらの利点をさらに活かすよう改良が施され、活用できる場で導入されていくことだろう。
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