今調査は1000件を対象に5月21日から23日に行われたもので、男女比は69.2対30.8。年齢層は40歳代がもっとも多く29.9％、ついで30歳代が24.6％、50歳代が23.1％など。金融資産額は1000万円～3000万円がもっとも多く26.6％、500万円～1000万円が21.2％と続いている。1銘柄あたりの保有期間は2年から5年未満がもっとも多く27.8％を占めている。次いで1年から2年未満が19.6％、5年以上が17.6％。投資に対し重要視する点は、安定した利益成長がもっとも多く46.6％と約半分を占めている。ついで配当や株主優待が29.0％となっており、テクニカルや値動き、高い利益成長といった項目より安定感を求めているのはこれまでと変わりなし。

詳細はレポートを直にみてほしいが、概要的には

という形に。5月は4月に続き、銘柄を選びながらも少しずつ市場は上向きの動きを見せ、日経平均で1万4500円台に到達している。少しずつ市場環境が改善されてきた雰囲気はある。まだ疑心暗鬼の考え方が無くなったわけではないが、少しずつ投資への積極さが大きくなっていくようすが見て取れる。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」だが、上位5銘柄の多くは変わりがない。資源高で厳しい状況が伝えられる【東京電力(9501)】が順位を落し、セクター単位でも人気が高い資源関連から「取り扱い企業」として[三菱商事(8058)]がランクインしている。利回り云々というより、値動きのよさ、資源高に対応し収益向上にも期待できることが人気の要因だろうか。

上位を占める銘柄はそれだけ注目を集めていることに他ならない。つまりそれだけ今後も活発に売買が行われる可能性が高い。トップの[トヨタ自動車(7203)]はもはや鉄板順位で間違いないはないのだが、今回はその圧倒度を大きく減らし、第二位の【ソニー(6758)】との差が大きく縮まっている。これは株価の天井感だけでなく、為替の問題に大きく影響されやすいということが影響しているのだと思われる。

今回のデータにあるように、五月には四月のネガティブなイメージを払しょくしてくれるような上げ方を見せた株価動向。日経平均で1万4500円近辺をうろつきながら、さらに上抜けする雰囲気を見せつつはあるものの、原油高や金融市場不信などの不安定要素は多数残っており、市場関係者も手探り状態で売り買いを続けている状態。また特に、国際優良大型銘柄に買いが集まる傾向が強いのも、昨今の状況を説明する言葉の一つ。ここからさらに上昇するのか、それとも鉄板天井に跳ね返されて再び下落の道をたどるのか。注意深く見守っていきたいところだ。