アメリカ人が頭を悩ませている問題ベスト7
2008年06月14日 12:00
アメリカ人の実に4人のうち3人が自分自身、あるいは自分の身の回りの金銭のことでストレスを感じており、将来の財政状況に対して不安を感じていることが【アメリカ心理学会(APA、The American Psychological Association)】が6月11日に発表した調査結果で明らかになった。経済の不安定化が心理的にも確実に影響を及ぼしていることがうかがえる(【発表リリースページ、Forbes内】)。
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今調査はアメリカの成人2529人を対象に4月7日から15日にかけて行われたもの。調査結果は次の通り。
アメリカ人が抱えているストレスの対象
過去のAPAの調査ではトップ常連だった「仕事上の問題」を差し置いて、「現在の経済に対する問題」「個人的なお金の問題」という金銭関連の問題が上位についている。さらに、サブプライムローン問題などを起因とする住宅問題(住宅費によるプレッシャー)も半数以上の人が「ストレスだ」と感じている。
また、全般的な仕事上の問題(給料が安い、仕事がキツすぎる、出世の見通しが立たない、いつ首を切られるか分からない、職務時間が長すぎるなど)に迫る形で、就職・解雇「単独」に関するストレスが上位に顔を見せているのも気になるところ。経済そのものの収縮で、多くの人にとって解雇されるリスクが高まっていることの裏返しともいえる。
さらに元記事では(我々自身も実体験からお分かりの通り)ストレスの増加はそれ自身だけでなく、ストレスを解消しようとする手法も、健康にとってマイナスとなるものは多い。タバコやお酒、アルコール、ハンバーガーなどの飲食でストレスを発散させようとすれば、「健康問題」のストレスをさらに押し上げることになる。
そして経済面におけるストレスを感じている人が多いことに対しては、「情報を把握するのは大切だが、それに飲み込まれないようにしなければならない。必要ならば過度の情報を提供しうる(そしてどちらかといえば悲観的な報道が大好きな)テレビを消し、市場動向から注意をそらすようにするのも良い。あまりテレビから報じられていることを気にしていると、眠ることもできないし、仕事も手に付かないだろう」とアドバイスをしている。
お金がすべてではないしお金で買えないものも多い。そして適度なストレスは人生には欠かせないことも間違いない。しかし経済状態の悪化は、人々の人心をも病ませる原因となりうるし、経済状態の悪化やストレスが、不幸を感じさせる要因になることもまた事実。経済的・金銭的に余裕を失いつつあるアメリカのメンタリティが悪化しないことを祈るばかりである。
そしてこれは、ほぼそのまま日本にも当てはまりうる話といえよう。
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