4トントラック82台分! コマツの超大型ダンプ「960E」導入

2008年06月04日 08:00

超大型ダンプ「960E」イメージ【コマツ(6301)】は5月28日、世界の鉱山で使用される電気駆動式の超大型ダンプトラックのシリーズを拡大し、最大機種となる「960E」を市場導入すると発表した。コマツグループにおいて最大のダンプトラックとなる同機は最大積載量327トン、車高7.37メートル、タイヤの直径約4メートルという、モンスター級のサイズ(【発表リリース】)。

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普通の人のサイズと比較した「960E」
普通の人のサイズと比較した「960E」

「960E」はこれまでのコマツ発の電気駆動式超大型ダンプトラック同様、コマツアメリカで開発設計され、同社のピオリア工場で生産。全世界の鉱山に供給される。今シリーズでは1995年に電気駆動式ダンプトラック「930E」(最大積載量:290トン)を市場に導入して以来、コマツでは続々と大型ダンプを展開。ベストセラーとなった「930E」は世界で650台以上の売り上げを上げているという。今回の「960E」はその「930E」などのノウハウが活かされているとのこと。

具体的なスペックは3500馬力のエンジン、総重量576トン、最大積載量327トン、最高速度時速64.4キロ、最小回転半径16メートル、全長15.6メートル、全幅9.6メートル、全高7.37メートル(960E-1の場合)。その大きさの割には意外に高速で小回りも利くことが分かる。特にエンジンは「930E」のハイパワー仕様機に搭載されており、25万時間以上もの実働実績があるため、信頼度の高さは実証済み。


960Eの動画はさすがに無かったが、930Eの活躍のようすを。チリの鉱山で使われている930E。通常の車との比較でその大きさが良く分かる。これよりさらに960Eは大きい。

また960Eには鉱山向け大型機械の管理システム「VHMS(Vehicle Health Monitoring System)」が標準搭載され、遠隔地からリアルタイムに車両の「健康状態」「稼働状態」を把握できるとのこと。

現在資源のニーズが高まると共に鉱物資源の採掘は活発化している。それと共に鉱山開発の大規模化や鉱山経営の効率化も求められている。今回発表される960Eも、中国やインド、ブラジルなど新興国を中心に展開されていくものとしている。

あまりにもサイズが大きすぎて想像が出来ないのだが、動物園にいるアフリカゾウと高さはほぼ同じで、全長が約2倍と考えれば良いのだろうか。それが最大で時速60キロ以上の高速で走るようすは、少なくとも日本国内では想像がつきにくい。しかし男性は特に、このような大型の建機に憧れを感じてしまうのも事実。早く実働しているようすを動画で見てみたいものだ。

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