買い替え2割、使用制限6割……ガソリン価格高騰が続いた場合の選択肢
2008年06月07日 12:00
子育て・育児支援のポータルサイト【こそだて】を運営するブライト・ウェイは6月5日、同サイト上で実施していた物価高に関するアンケート調査の結果を発表した。それによると、子育てをしている夫婦が今後もさらにガソリン代が高騰した場合、2割の人が自動車の買い替えを考えていることが明らかになった。また6割以上の人が使用を限定すると回答しており、社会生活における行動様式にも変化が生じる可能性を示唆している(【発表リリース】)。
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今調査は2008年5月1日から31日に「こそだて」上で行われたもので、有効回答数は657人。男女比は121対536で、平均年齢は33歳。29・30歳をピークとする標準偏差とのこと。
現在ガソリン価格は1リットルあたり(レギュラーで)170円前後を行き来しているが、今後原油価格がさらに高騰すれば、精製商品であるガソリン価格も当然さらに上値をつける可能性が高い。「このまま燃料の価格が上がり続けたら」という容易にありうる想定のもとで、「車はどうするか」とたずねたところ、61.3パーセントが「(現行よりも)車の使用を限定する」と回答した。
このまま燃料の価格が上がり続けたら、車はどうしますか
「仕様限定」とは、例えば子どもの送り迎えには引き続き自動車を使うものの、買い物を遠くのデパートに自動車で行くのはあきらめ、近場の店にしたり、がんばって自転車でということなのだろう。自転車で無理な距離にある場所へは当然いけなくなるわけで、一般生活における行動領域が現在より狭くなる可能性がある。小売業、特に郊外店舗型のディスカウントストアには大きな痛手となることだろう。
続いて20.6%が「燃費の良い車に買い換える」と回答しており、高燃費の軽自動車やミニタイプの車両へのニーズがさらに高まることを示唆している。フィットやワゴンRが飛ぶように売れているのも、あるいはこの状況への過程を示しているのかもしれない。
その一方、「車を手放す」と回答した人はわずかに4.1%、元々車を持っていない人は10.1%に過ぎない。あわせても15%足らず。大多数の人は「子育て家族には自動車は欠かせない」と考え、実際に保有しているということになるのだろう。
原油価格の高騰は代替エネルギー開発を促進させる。自動車の分野においてもしかり。しかし現在電気自動車はまだ実証実験の段階にあり、ハイブリッドカーの普及も今ひとつ。バイオエタノールを混ぜたバイオガソリンも現行では割高で、しかもほとんど普及していない。現行では多くの人たちがガソリンスタンドの看板に描かれるガソリン価格に一喜一憂しながら、自動車のハンドルを握らねばならない。
自動車が多くの子持ち家庭に欠かせないツールとして位置づけられている以上、現行では「自動車を使うのは止める」という決断は難しい。いかにガソリン代を節約できるか、その工夫が求められていくことだろう。
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