24時間365日両替します・セブンイレブンに両替機設置

2008年06月28日 12:00

セブンイレブンの両替機イメージコンビニ業界トップのセブンイレブンを運営する【セブン&アイホールディングス(3382)】とその傘下のセブン・キャッシュワークスは6月26日、東京都23区内のセブンイレブン9店舗に両替機(釣銭交換機)を設置し、7月3日からサービスを開始すると発表した。24時間365日開店しているコンビニの利点を活かし、フルタイムで中小企業の事業者が利用できるようにする(【発表リリース、PDF】)。

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設置される予定の両替機(釣銭交換機)
設置される予定の両替機(釣銭交換機)
サービスの流れ
サービスの流れ

この両替機は小売業者などがつり銭として使う硬貨や紙幣(1円、10円、50円、100円、500円硬貨、1000円札)を、50枚(硬貨)や30枚(紙幣)のパッケージ化として両替し、1セットあたり50円の手数料を取るもの(1円は2セットで50円)。

同機の特徴や狙いをまとめると次のようになる。

・中小の飲食店、小売店業者向け
・同様のサービスは銀行などが行っているが、支店の統廃合でサービス提供のエリアが縮小。その代替を狙う
・平日昼間のみ営業の銀行と異なり、24時間365日開店しているコンビニでの稼動のため、顧客へのサービスも手厚くなる(休日や祝日の利用はもちろん、深夜営業の店舗業者も利用できる)
・フルタイムでの両替が可能となるので、利用する小売業者は余分なつり銭を溜め込んでおく必要がなくなり、リスクの軽減が可能となる


今サービスは7月末までに首都圏33店舗に設置台数を拡大。さらに9月末までに首都圏100店舗、2009年1月以降は全国のセブンイレブン店舗に逐次設置していく予定。

各銀行における両替サービスは銀行によって様々だが、例えば[三井住友銀行(8316)]の場合では

・両替機
1~50枚……1日につき1回目は無料、2回目以降は200円
51~500枚……1回あたり200円
※専用カードが必要

・窓口
1~50枚……無料
51~500枚……315円
501枚~1000枚……630円
1001枚……500枚毎に315円

※2008年6月28日時点


の手数料がかかる。枚数によっては銀行での両替の方が安くつくが、対応時間やフレキシブル性、便利さなどを考えると、今回発表されたセブンイレブンの両替機に軍配を上げる業者も多いだろう。特に土日祝祭日にも利用できるのはポイントが高い。

またセブンイレブン側にしても、単に手数料が得られるだけでなく集客につながる点や、インフラの提供による地域社会への貢献などメリットは大きい。さらに今後、この交換機で生まれた新たな市場を元に、さらなる展開も構想しているものと思われる。

コンビニの特徴を活かす形で生まれた今回の「交換機設置による両替サービス」の開始が、セブンイレブン、そしてコンビニ業界全体の立ち位置にどのような影響を与えるのか、注意深く見守る必要があるだろう。

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