ガソリン価格の限界ラインは200円!?

2008年06月11日 12:00

自動車イメージ中古車販売のガリバーの研究機関であるガリバー自動車研究所は2008年4月、自動車の所有とガソリン価格に関する調査結果を発表した。それによるとガソリン価格が1リットルあたり200円までなら自動車を所有すると回答した人が約3割にのぼり、ボリュームゾーンであることが分かった。逆に考えれば200円を超えると自動車離れが加速するものと思われる(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は4月17日から18日、全国の18歳以上で運転免許証を持ち、さらに自動車を保有する男女1000人にインターネット経由で尋ねたもので、有効回答数は1000。年齢階層比、男女比などは非公開。また、問い合わせた時点ではガソリンの暫定税率が失効しており、価格が1リットルあたり130円ほどだったことを考慮する必要がある。

ガソリン価格についていくらまでなら自動車を所有するか、つまりその価格を超えた時点で(ランニングコストの問題から)手持ちの自動車を手放すことを検討するかについてたずねたところ、もっとも多かったのは約3割を数えた「200円」だった。

ガソリン価格いくらまでなら自動車を所有するか
ガソリン価格いくらまでなら自動車を所有するか

問い合わせた時点でガソリン価格は130円代だったことを考えると、すでに4月の時点で「ガソリンが高くて耐えられない。自動車を手放すことを考えている」という人が20%近くいたことが分かる。また、この割合が2か月経過した現在でも維持されてと仮定すると、170円超が平均値であることから「現時点ですでに過半数の自動車保有者が、今の車を手放すことを考えている」と推測される。

160円~190円の層は比較的割合が低く、区切りの良い200円になるともっとも多い27.2%を示す。それ以上はいずれも10%未満の小さな値であることを見ると、「200円が限界」言い換えれば「ガソリン1リットル200円超で一挙に自動車離れが加速する」と見られる。


実際には130円~140円台で推移していた4月時点でも「120円~130円が自動車所有上限ライン」と回答しながら自動車を保有し続けている(=この質問に答えている)人が2割いることを考えると、ガソリン価格が200円を超えたところで一挙に120円~200円までの回答に該当する86.4%が自動車所有をあきらめるわけではないことは容易に想像できる。また、同じ調査において「自分の自動車の燃費に満足している」人はわずか3割強であること、【ガソリン高騰物語「300円以上でも運転止めない」65.2%】にもあるように色々な事情から自動車の利用を止められない人が多数に及ぶことから、ガソリン価格の高騰は「自動車保有のあきらめ」よりむしろ「ライトカーや軽自動車を中心にした、燃費の良い自動車への買い替え」を促進するものと思われる。

ただでさえ【消費しない「新ニッポン人」、休日の過ごし方で8割は「インターネットやメール」】にもあるように若年層が自動車を購入しない傾向が強まる中、自動車産業側としては今まで以上に消費者のニーズにあった車種の開発が求められることだろう。


■関連記事:
【買い替え2割、使用制限6割……ガソリン価格高騰が続いた場合の選択肢】

(最終更新:2013/08/05)

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