ハウスオブローゼとは百貨店や専門店での直営が主体の化粧品小売企業。製造自身は外部委託。プライベートブランドの比重が高い。当方がいまだに(涙)通院している病院のすぐそばにあるダイエーでも、直営店が出店しているので何度か見たことがある。野郎が一人で出入りするような雰囲気ではなかったが、ブランドはしっかりとしているようだ。

当銘柄を購入したのは2003年4月。足掛け5年のお付き合いになる。某投資専門誌で「優待利回りが良いよ」と薦めていたので何気なく買ってみたが、実際それなりに優待もよく、企業の財務体質や業績、事業そのものもお気に入り。昨年紹介してからの1年の間に1枚買い増ししてみたり、いつの間にか東証一部に上場して株価が吹き上げるなどし、利益確定をしようかとも何度か考えた。が、不景気で多少売り上げは落ち込みコストはかさむものの、ブランド力は確かではあるし利回りもさほど下がっていない(2.63％)ので結局いまだにホルダーのまま。

当方は200株株主なので、今回到着したのは3000円相当の自社関連商品。

宅急便で送られてきた包みを開けると、きれいな箱に入った優待品と挨拶状、そして決算説明会の要約が。

箱詰めされていた優待品のフタを開けてみる。各種バス＆ボディケア用品が入っている。

優待そのものの中身は次の通り。

ふたを開けると石けんのすがすがしい香りがただよってくるのは毎度のこと。この瞬間がたまらない。さて肝心の中身だが、去年と多少中身が入れ替わっているものの、全体的には同じ感じ。ただ、去年・一昨年と何らかの形で「プーさん」の造形が入っていたのだが、今年はそれが見当たらない。残念といえば残念。一応プリントされた形で「ゲストタオル」があるが、平面であって立体ではない(笑)。

箱から全部出してみる

元々当方(不破)はプライベートブランドの化粧品を買う機会など無いだけに、これらの商品があわせて3000円の市場価値があるかどうかは分からない。品質やブランドにこだわりを持つ人なら、間違いなく勝ちはあるのだろう。当方としても、稀有な体験をさせてもらえるという意味では十分に価値ある品物。

さてこの銘柄自身についてだが、ロイヤルカスタマー(俗に言う「上客」)のハートをしっかりつかんで業績も手堅く、妙な事業に手を出しているわけでもなく、意外に「鉄板」。少なくとも減配や致命的な不祥事を起こしたという話は聞いたことがなく、またその雰囲気もない。ブランド力(ともちろんそれを裏付ける品質)で商品価値を高めるポイントも○。配当利回りが低くなれば(それだけ株価が上がれば)利益確定も考えるが、株価上昇に伴い増配もしているので結局利回りは良いまま。色々な意味で「お買い得」だった銘柄といえる。

次期は純利益が前年比で－54.0％と「何事か!?」とどっきりさせたが、よく見てみると年金基金からの脱退で、基金に対しての脱退特別掛金が特損として発生するのが主要因。事業そのものはいずれも順調で、数年来の新規事業である「カーブス」(女性向けフィットネスクラブ)事業も堅調に推移している。

化粧品銘柄というと洒落抜きで当方には「ガラでもない」気もするが、利回りと優待が優秀で業績も○なら、特に売りに出す必要もない。まだしばらくはお付き合いを続けることになるのだろう。つまり去年と同じ。しかも去年から株式数を倍増しているから、お付き合い度も二倍、二倍というわけだ。……優待数は同じだけれども(笑)。

株主を取得した当初はジャスダック店頭公開銘柄だった当銘柄も、二部上場を経て今年の5月には一部に昇格。業種や企業規模から考えると日経225採用は難しいだろうが、成長を続けるという意味では、地味ではあるものの中長期保有向けの「持ってて良かった」銘柄といえるだろう。