人類の居ない地球を考える・「The World Without Us」の翻訳本「人類が消えた世界」発売
2008年05月12日 06:30
先に【もしも地球から人類が突然消え去ったら……「The World Without Us」】で紹介した「突然人類がいなくなったら、この地球はどのような変化を遂げるのだろうか」という思考ゲーム的な仮説を緻密な検証の元に作り上げ、今と未来を考えさせるのに一役買うことになった書籍「The World Without Us」が先日日本語化され発売された。邦題は『人類が消えた世界』。5月9日に早川書房から、440ページ・定価2100円。
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原典『The World Without Us(英語)』は昨年7月に発売された、タイトル通り「ヴィールスなど突発的な原因で地球上から突然人類がいなくなったらどうなるのか」ということを検証したもの。具体的にタイムスケジュールとして「人類が消えてから地球はどのような変貌を遂げるのか」というお話が語られている。【早川書房の公式サイト】にはその概要やタイムスケジュール的な一覧などが掲載されている。
原典「The World Without Us」のプロモーション的動画。一軒の住宅を通じて時の流れを見せている。
また公式サイトでは未校正版の一部(第三章:人類が消えた街)の部分を試し読みできる。動画や先の記事を見て興味を持った人は、一度目を通してみるとよいだろう。
「自分達がいなくなったあとのことを考察して意味があるのか」という意見は否定できない。確かに「後の事など知ったこっちゃない」とする考えは一理ある。しかし「その後のこと」を考え、検証し、推測することで、自分らが置かれている立ち位置を再認識し、振り返ることができるはずだ。
単なる思考ゲームとして楽しむのも一つ。そして自らが置かれている環境を一歩引いて考え直し、エコロジーや地球環境問題などを包括した、さらに大きなものの概念・存在を見出すことができるかもしれない。
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(最終更新:2013/09/07)
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